フランス東部ロレーヌ地方の中心都市で、パリまではTGVで約1時間半の距離にあります。長く厳しい寒さの冬を除くと快適な気候の街です。1153年、ロレーヌ公領の首都となるまではフランス東部の一寒村に過ぎませんでしたが、18世紀にスタニスラス公が善政を敷いてからは城下町として発展しました。この地方はドイツとの国境に近く、過去幾たびか争奪の的となり、戦禍に見舞われた歴史があります。
機械や織物、ドーム社で有名なクリスタルガラス等の産業を中心に発展。19世紀から20世紀初頭にかけ世界に広く影響を及ぼした芸術運動アール・ヌーボーの中心地、発祥地として有名で、そのスタイルの建築物等が市内各所で見られます。街の中心であるスタニスラス広場とその周辺は、18世紀ヨーロッパ建築として有名です。グランゼコールと称されるエンジニア養成高等教育機関、文系・理系総合大学等が統合されたロレーヌ大学があり、人口に占める学生の割合が高い学園都市であると同時にフランス三大バレエ団の一つ、ナンシー国立バレエ団があり、国際的な音楽祭等が開催されるなど芸術の香り高い都市でもあります。