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金沢市

 
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現在位置:トップの中の構想・計画の中の金沢魅力発信行動計画から「金澤ふうライフ」 魅力発信report!
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「金澤ふうライフ」 魅力発信report!

~ モデルモニター 池田 美樹 さん ~

鈴木大拙館にて
鈴木大拙館 思索空間にて

プロフィール;
プロデューサー、エディター。
’90年代より『Olive』『Hanako』『anan』『croissant』などの女性誌を編集。主な担当は食/ワイン/女性カルチャー/IT×アナログ/アート/デザイン。
誌面編集のみならず雑誌/Web広告のプロデュース、クリエイティヴ多数。
2011年より2年間、NHK BS-1の世界のカルチャーを紹介する情報エンタテインメント番組『地球テレビ エル・ムンド』水曜レギュラーMC。番組中で世界の女性のカルチャーシーンをレポートする「Fabulous Women」コーナーの制作・レポートも担当。
 

モニタースケジュール

近江町市場にて
近江町市場 八百屋さん

■1日目
近江町市場
ひがし茶屋街 金沢ひがし廊 志摩
金沢クリエーターと夕食
町家宿泊
 
■2日目
まちなかフレンチレストラン 昼食
和菓子作り体験
加賀温泉郷
 
■3日目
「こまちなみ」保存地区~大野町~
金沢おでん
 

<はじめに>

これまで観光目的であったり友人を訪ねるため、あるいはイベントに出席するために何度も訪れた金沢。
しかしあくまでも「お客さん」という立場だったと思う。
「二拠点生活をする」あるいは「移住する」という視点で、金沢の新しい面を発見できることを期待しつつ、これまで訪れたことのある場所と、さらに新たな場所を訪れてみた。
 

<1日目>

近江町市場にて ひと休み
近江町市場にて ひと休み

 まず足を運んだのは近江町市場。観光という視点ではただの物見遊山で終わっていたこの市場、「もし自分が住むとしたら」という視点で経験した時にもっとも印象の変わった場所だった。たとえば海産物、農産物を見て「いいな」と思っても東京へは持ち帰れない。東京へも送れるから、といわれてもいつそれを食べることができるか予想がつかないので、なかなか実行には至らなかった。
 今回、拠点が金沢にあると想定すれば、まだ食したことのない加賀野菜や、これまでとうてい手に入れることのできなかった海産物などにも興味が湧くというもの。「金沢の家に遊びに来ない?」と東京の友人たちを誘った時。あるいは金沢在住の友人たちと会うとき。また、同じく東京と二拠点生活をしているクリエーターの友人と会うとき。拠点があるからこその「食材を買って、つくって、食べる」という行為がとても新鮮に感じられた。
 露天に出ているカウンター居酒屋で日本酒と一品、という一休みも、またいい。
 

鈴木大拙館 水鏡の庭
鈴木大拙館 水鏡の庭

 次に訪れたのは鈴木大拙館。東京のクリエーターの友人たちが、金沢に行くたびにほんの少しの時間でも必ず足を運ぶので気になっていた場所だ。彼らいわく「心が鎮まる場所」。が、タクシーに乗って場所を告げてもすぐには理解されない。というのも、この記念館、まだ2011年に開館したばかりの新しい場所なのだ。場所は、それまで公開されていなかったかつてのとあるお屋敷跡。在住の人にとっても“知られていなかった土地”なのだという。
 金沢生まれで明治から昭和にかけて主に米国で活躍した仏教哲学者・鈴木大拙。彼の足跡をたどるための建築は谷口吉生が手がけた。余計な説明を排し、訪問者の心の赴くままに自由に理解させるという手法が斬新。「水鏡の庭」で美しい水面を眺めているのも素敵だったが、さらに「思索空間」の静謐さにも打たれた。ここには週に数度、夕刻に訪れてじっと思索にふける地元の方もいらっしゃるという。観光で訪れる記念館という目的ではなく、ここで得た心の変化を自らの思想に繋げていくという方針が、金沢らしい粋を感じさせた。
 
 午後はひがし茶屋街へ。ここでは国の指定重要文化財「金沢ひがし廊 志摩」で、かつてのお茶屋のしつらいをそのまま残した空間を体験。芸妓が高い教養と幅広い芸事の技能を持っていなくてはならないことは知識として知っていたが、もてなされる旦那衆にもそれが求められたということを改めてここで認識。茶屋文化が芸妓と旦那衆によって磨き上げられ、その後の生活や文化、風俗に影響を与えた、まさに金沢の“粋”の歴史を肌で知るいい機会となった。
 一角を使ったお茶席でお茶と和菓子をいただき、ひととき茶の湯を楽しむ(もうだいぶサボってしまっているお茶のお稽古のことを思い出しつつ…)。金沢に週末住むということになれば、お茶のお稽古に自然に気楽に通えそうな気がした。
 

金沢ひがし廊 志摩
金沢ひがし廊 志摩

志摩にて お茶とお菓子
志摩にて一服

 夜は東京から金沢に移住したクリエーターの友人の事務所に顔を出し、ともに東京から来ているクリエイティブ・ディレクターと一緒に3人で食事。観光ではまず行き着くことのない、とっておきの店に連れて行ってもらう。一日一組だけという自宅割烹。手作りのもてなしがなんともあたたかい。金沢の友人がお気に入りのワインを持ってきてくれた。そういう心遣いも、なんともこの街だとよりうれしく感じるのが不思議。
 

1日目の宿 金澤町家 ほやさけ
1日目の宿(金澤町家-ほやさけ-)

 この日の宿は町家。ひがし茶屋街のど真ん中にある町家に1日だけの居を構える。町家にもいろいろあるが、私が宿泊したのは数部屋がある大きなもの。金沢に住む人でも、友人たちや親戚が来るときに自宅でなくこの町家に一緒に宿泊する、という使い方をする人がいるそうだ。なにもかも早じまいしてしまう茶屋街のほのかな明かりの中を、町家にひたひたと帰っていくと、これまでのようにホテルに泊まるのではない感覚、この町の住人になったんだ、というイメージが湧いてくる。
 

<2日目>

しいのき迎賓館 レストラン
しいのき迎賓館 レストラン

 目覚めたら、一面雪だった。春の淡雪、ぼたん雪。思わぬ季節の贈り物に見とれながら、友人とランチの約束をしているフレンチ、ポール・ボキューズへ向かう。ここはかつての県庁の重厚な建物をそのまま、文化施設として生まれ変わらせた「しいのき迎賓館」の中にある。通された角のテーブルは元知事室だったという。この日はたまたま石川県の食材を使ったメニュー。まだ降り続く雪がちらちらと紗のカーテンに映える中、白、赤…とワインも進み、話も弾む。ファインダイニングなのに、まるで友人の家に来ているような錯覚は、地元出身というサービススタッフのあたたかいパーソナルなもてなしを受けつつのランチだったからだろう。昨日、自宅で地元の食材を友人たちと料理して楽しんだとしたら、休日には同じ地元の食材でもこういうちょっと贅沢なランチを楽しむのもいい。
 

和菓子づくり

 午後は老舗の和菓子店・越山甘清堂で和菓子作り体験。金沢といえば和の粋。その代表格でもある和菓子を作るという体験、いったいどのようなものになるのか想像もつかなかった。会場には若いカップル、子ども連れのお母さん、東京から女子大生など様々な人たち。先生も、口数少ないかがらにこやかでユニークな指導。既に準備してある生地と餡を重ねて包んで丸めるだけ、という単純な作業に見えて、周囲を見渡すと、実に上手に形作る人、まったく形にならない人などさまざま。ちなみに自分自身の出来映えは…中の下といったところだったろうか。美しい和菓子にも細かな職人の技があってこその形なのだなと感じた。笑いながら作業を進めるうち、周囲の人たちと自然におしゃべりも。もっと多くの友人同士で一緒に来て出来映えを見せ合うのも楽しいだろうと思う。
 
 この日は金沢市を離れ、加賀温泉郷へ。特急電車で約30分。素敵な温泉郷にわずかな時間で行けるというのも金沢居住のひとつの魅力なのだろう。金沢の自宅から温泉郷へ出かける週末、という過ごし方は、実にいい。到着すると「2015年北陸新幹線開通」の文字が。首都圏からダイレクトに行く、ということもできるようになると、さらに金沢暮らしの醍醐味も広がるだろう。
 

<3日目>

 翌日は早めに加賀温泉郷を離れ金沢市に戻り、「こまちなみ」大野町へ。金沢市では、歴史を色濃くのこした“ちょっと良い町並み”を「こまちなみ」と名付けて保存に努めている。現在9か所ある「こまちなみ」の1つが、この大野町。かつて北前船の要所となる港町として栄え、古い町並みを伝える民家や蔵が多く残っている。
 実はこの大野町のことは、これまで知らなかった。1日目の「しいのき迎賓館」の建物が元県庁と聞いて、「県庁はどこへ行ったのですか?」と聞いたのがきっかけだった。県庁は金沢駅から離れた西側へ移転。栄えている東側とは反対の西側は最近開発が進むエリアだという。そのエリアを抜けると、かつて栄えた港町がある。これは、出かけてみなくてはなるまい。そう考えて、予定を変更しての、新旧をかいくぐって行くプチトリップだった。
 醤油蔵、港、町並み、小さなビストロ。決して観光的に豊かにひらかれているわけではないそのエリアには、我々のようなにわか住民も、古くからの金沢の住民もどちらも当分に同じ温度でさりげなくもてなしてくれるあたたかさがあった。

 金沢駅へ戻ろうというその時に、帰路の航空便が欠航するとの緊急連絡。首都圏の思いがけない大雪が原因だった。特急と新幹線を乗り継いで帰るしかない。ならば、と、遅めの時間に予約を取り、片町の赤玉本店へ金沢おでんを食しに行く。実は以前、出張で来た際に金沢おでんを体験していた。金沢とおでん? という思いがけない組み合わせに驚いたことを思い出す。
 今回はもっとゆったりとした気分で日本酒とおでんをいただく。やさしい味。いくらでも酒も食も進みそうだ。もうすぐ帰るというその時ながら、またここに帰ってくるのだという確信がリラックスを生む。それが「住む」ということなのだろう。
 

金沢おでん 赤玉本店
金沢おでん

金沢おでん
一品 お品書き

<さいごに>

 今回の滞在では「来週もまたここに帰ってくる」という意識をもって過ごしてみた。そうすると、街が、ただのお客さんでいる時とは何か違うフトコロを開いてくれたような…不思議な感覚があった。もう少し話していきなさい。もう少し飲んでいきなさい。もう少し食べて行きなさい。もう少しここにいなさい…。それは、この地と共にいよう、と決めた者に対してだけそっと開かれる扉なのか、あるいは自身が初めてその扉に気がついたのか。
 おそらくそのどちらも正解なんだろう。そう考えると、思いがけない航空便の欠航すら、金沢という街が「もう少し、ここにいてもいいでしょう?」と言ってくれたから起こったことのように思えてくる。
 出張で。女同士の旅で。あるいはカップルで。いろんなシーンで「仕事」や「観光」はあるだろう。しかし、この地の友人と会うとか、同じ二拠点生活をしている東京の友人とこの地で会うといったリラックス感、居場所があるんだという安心感は、やはり「住む」という選択をしなければ得られない。そうしなければ、街は素顔を見せてはくれない。
 たったの二泊三日ながら、そんな金沢という街の素顔をほんの少し見たような気がした。またこの街に“帰ってきたい”。本気で今、そう感じている。
 
 

「金澤ふうライフ」後日談 ~3日間を振り返って~

 クリエーターの友人がいることもあり、街、そしてその食や文化が好きで何度か通っていた金沢でしたが、「住む」という視点を与えていただいたことがとても新鮮でした。知っていた場所ですら違う場所に見えました。また、今回友人の男性クリエーターと2人で行ってほぼ同じ行程を体験し「同じことを体験しても人はそれぞれ違うことを感じる」という視点が提供できたことも成果かなと思っています。
 

★金沢の食文化

 周囲の話を聞いていると、仕事で一泊、観光でゆっくりできても二泊、といった早足のスケジュールでは「金沢に行ったらぜひ寄りたい店」を優先してしまうので、パターン化しがちとのこと。実際に私自身もそうでした。でも「来週もまたここに来るんだ」という安心感が、さまざまな食を試してみる機会となり、「帰る場所は自分の居場所」という安心感でお酒もすすむ。料理もできるとなると食材にもより関心が向く…と、「住む」という選択をしただけでこれだけ食とお酒に関心が広がるんだ、というのは発見でした。
 

★「金沢で暮らす」ことの魅力や良さ

 食文化の豊かさに加え、首都圏からのほどよい距離、首都圏ほど広大でない適度な広さの都市圏、きちんとしたクリエイティブな仕事が成立しているという文化の成熟度、歴史と伝統を重んじつつ革新を恐れないという気質、これらがそれぞれに絡み合ったところが魅力です。クリエーターである私も、ここでなら東京と往復しつつ仕事ができると感じました。実際にもうそれを実行している先輩クリエーターもいることですし。インフラも整っていると感じました。
 

★二地域居住や移住を検討中の皆さまに向けて・・

 街とその人自身は「相性」だと私は思っています。それは、住むという気持ちになって3日間も過ごしてみればなんとなくわかってくるもの。ほんのちょっとしたエピソードのひとつひとつに「相性」は現れると感じます。その上で、相性がいいと感じたら、まずは二拠点生活というところから飛び込んで、生活しながら疑問を解決し、ひとつひとつ構築していけばいいと思います。
 FacebookのCEOのマーク・ザッカーバーグのモットーはDone is better than perfect.だそうです。これは私がこれまでに体感してきたことと同じで、私の行動指針でもあります。金沢は、飛び込んでも十分に応えてくれる街だと思います。足りないところは、後から来る人のために自分自身で整えるくらいの気持ちをもって、思い切ってはじめてみてはどうでしょうか。
 
 

 モデルモニター 岩瀬 大二さん のreportページはこちら

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都市整備局 定住促進部 住宅政策課
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