金沢市冬期バリアフリー計画 2-2
2-2 重点整備地区の設定

図 冬期バリアフリー重点整備地区
1. 交通バリアフリー基本構想の重点整備地区との整合(金沢駅を中心)
金沢市の交通バリアフリー基本構想では、1日45,000人の利用がある金沢駅を中心とし、高齢者や身体に障害のある人の利用の多い施設を基点とする移動の多い範囲234.5ヘクタールを重点整備地区としている。冬期バリアフリー整備地区においても、この重点整備地区との整合を図ることとする。

図 金沢市交通バリアフリー基本構想 重点整備地区(JR金沢駅地区)
高齢者や身体に障害のある人等が利用する主な施設
駅西むつみ体育館 | 金沢市高齢者障害者体育館。高齢者や身体に障害のある人等が利用する場合は無料。一般の方は有料。視覚障害者用卓球、車いすバスケットボール等行われている。 |
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中央公民館彦三館 | 高齢者等の生涯学習機関高砂大学の活動拠点である生涯学習センター。 |
松ヶ枝福祉館 | 金沢市社会福祉協議会もあり、身体に障害のある人達の団体の活動拠点。 |
視覚障害者情報文化センター | 録音図書や点字出版物もある視覚障害者の活動拠点。 |
2. 主要な交通結節点である香林坊地区、武蔵ヶ辻地区を中心とする半径1キロメートル区域
交通バリアフリー法の定める整備地区の設定では、自動車ターミナル法によるバスターミナルを除き、一般のバス停を含んでいない。しかし、金沢市民の公共交通の足として、日常において最も利用されているのはバスであり、国道157号で結ばれている香林坊や武蔵ヶ辻は、バスの乗換ポイントである。特に香林坊の乗降客数は1日あたり31,160人と金沢駅よりも多く、実質的にもバスターミナルと同様の機能を有しており、法でいうところの特定旅客施設にみなすことが適当である。
また、両地区は、歩行者交通量も多く、周辺には兼六園、長町武家屋敷、東山等、金沢市有数の観光資源や公共施設が数多く存在する。
このため、中心市街地活性化基本計画の重点地区との整合をとりながら、良好な歩行者環境を整備していく必要がある香林坊地区、武蔵ヶ辻地区の半径1キロメートルエリアを区域に含めるものとする。なお、この区域には、市内交通をカバーする鉄道である石川線の始発駅である野町駅も含むものとする。
バス停(ポール数) | 乗車 | 降車 | 合計 |
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金沢駅バス停(10) | 9,393 | 11,327 | 20,720 |
香林坊周辺バス停(7) | 15,347 | 15,813 | 31,160 |
武蔵周辺バス停(5) | 6,940 | 6,334 | 13,274 |
野町駅及び周辺バス停(4) | 2,020 | 1,906 | 3,926 |
兼六園バス停(4) | 1,382 | 1,273 | 2,655 |
(注意) 野町のみ駅利用者含む

香林坊

夜の片町

香林坊大和アトリオ

国道157号(片町商店街)
3. 副都心地区への都心軸アクセスと主要病院アクセスを確保
1. 、2. の面的範囲に加え、金沢西部副都心への都心軸アクセスと、高齢者や身体に障害のある方の利用が多いと想定される主要な病院(金沢大学附属病院、県立中央病院)へのアクセス動線を加える。なお、県立中央病院へのアクセスは、都心軸アクセスも兼ねている。

図 副都心地区への都心軸アクセスと主要病院アクセス