高岸寺本堂

こうがんじ ほんどう

 高岸寺は、創建後数度の移転を経て寛永13年(1636年)以来当地にあります。現在の本堂は、棟札より文久元年(1861年)の建築と判明しています。また、前身の本堂や鐘楼の建築年代等を記す計七枚の棟札が残り、本堂とともに文化財に指定されています。
 本堂の規模は幅十一間、奥行き八間で、屋根は切妻造り妻入りとし、正面中央に向唐破風造の向拝(ごはい)を設けています。正面の大きな妻面が特徴で、蟇股(かえるまた)や海老虹梁(えびこうりょう)、拳鼻(こぶしばな)を飾るなど、向拝とともに外観の装飾性を高める手法が見られます。また、勾配の強い切妻屋根は、建築当初から瓦葺であること示し、金沢の寺院建築の屋根の発展過程を示す貴重な本堂建築です。


金沢市指定文化財

  • 種別 有形文化財 建造物
  • 指定 平成21年5月1日
高岸寺本堂の正面から外観全体を写した写真

全景本堂全景 大きな妻面が美しい

外観の妻面に装飾がされている部分をアップで写した写真

妻面の蟇股、拳鼻、奥に海老虹梁

天井から白い布のようなものが下がっており、板の間と畳が敷かれている本堂内陣の写真

内陣

本堂内部の天井付近の壁に飾られている扁額の写真

文久元年に作られた扁額

寺町寺院群とその周辺の文化財(多言語解説)

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