高岸寺鐘楼
こうがんじ しょうろう
本堂向かって右手に連なる祀堂(しどう)と二階の鐘楼からなる建物で、鐘楼(しょうろう)の小屋裏にあった棟札(むなふだ)から寛政九年(1797年)の建築と推測されます。ただし、一階の祀堂の虹梁(こうりょう)の絵様(えよう)が古めかしいことから、祀堂は江戸時代前期に建てられ、その後、鐘楼が増築された可能性も考えられます。また、現在の鐘楼の位置は、本堂が再建された文久元年に移動したもので、当初は、現在よりも本堂側にあったことが痕跡などから分かります。
鐘楼の鐘は、「撞かずの鐘」と呼ばれ、寺伝によれば、城下の有事にのみ突くことが許されたもので、今日に至るまで一度も撞かれたことがありません。
金沢市指定文化財
- 種別 有形文化財 建造物
- 指定 平成20年5月1日