菊知家住宅

指定保存建造物:菊知家住宅(きくちけじゅうたく)

菊知家住宅の詳細
所在地 金沢市北森本町ル15
指定保存建造物 平成18年4月21日指定

菊知家住宅は、旧北国街道沿いの街並みの一つ北森本町地内で、旧街道沿いに北西に面して建つ農家住宅です。
主屋及び附属する土蔵、表門は明治4年(1871年)に建築されたものであり、主屋は大正期に後部を増築しています。
建築当初から瓦葺きであり、金沢における瓦葺きアズマダチ農家住宅として建てられた最も古いものと推定されます。表構えは間口7間、太い梁が4重に架かるアズマダチで、束、貫の部材も太く豪放な姿を見せていますが、意匠的にも洗練された外観となっています。正面左手玄関には大戸が付きます。
間取りは、2つに仕切られた間口5間、奥行2.8八間のドマに面してオイがチャノマと並んで取られる。オイの広さは間口4間、奥行2間4尺で、奥行2間分を畳敷きとしています。オイを囲む柱は8寸角で8本あり、ヒラモンは高さ1尺6寸、束、貫は柱とほぼ同寸で豪壮な造りです。柱・束・貫の材質はクサマキ、ヒラモンはケヤキでサシモンにはマツが使われており、全て漆塗り仕上げです。オイの奥は10畳2間のザシキで、奥に仏壇を置き、東側に土縁を付けています。西側はタンスベヤ、中廊下を挟んでイマがあり、主屋から下屋として突き出すかたちでダイドコロ部分が付いています。
蔵は主屋とダイドコロを挟んで建つ瓦葺き2階建てで、外壁全体を下見板で覆っています。表門は旧北国街道に面して道路から後退して建っています。
菊知家の敷地周囲は板塀で囲われており、表門向かって左手に納屋が附属しています。旧街道沿いでこれらが一体となった菊知家の屋敷構えは、旧北国街道沿いの歴史的町並みの雰囲気を感じさせる景観として貴重です。

木造の壁に瓦葺き屋根の家と大きな木が立っている、道路から見た菊知家住宅の写真

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