旧多賀家表門・仲間部屋

有形文化財 建造物
旧多賀家表門・仲間部屋(きゅうたがけおもてもん・ちゅうげんべや)

旧多賀家表門・仲間部屋の詳細
所在地 金沢市湯涌荒屋町35-1 金沢湯涌江戸村
市指定文化財 【市指定文化財】平成23年9月1日指定

旧多賀家表門及び仲間部屋は湯涌荒屋町地内の金沢湯涌江戸村正面入口に建つ武家の建物です。もと上胡桃町(現兼六元町)にあり、昭和51年(1976年)に旧檀風苑(北袋町地内)に移築され、平成22年(2010年)に再度現在地に移築されました。建築年代は江戸時代後期と推定されます。
当初建物のあった上胡桃町は江戸時代には武家地であった場所で、当地にあった多賀家は人持組5,000石の上級武士の家柄で、この建物はその屋敷地正面に建っていました。表門は一間薬医門(やくいもん:本柱と控柱の計4本の柱上に冠木や梁を組み合わせ、その上に切妻または入母屋の屋根を架ける門の形式。棟は本柱の扉筋の線上から後方にずれている。)の形式で、向かって左手には脇門が、右手には袖板塀が付いています。屋根は桟瓦葺きの切妻屋根です。正面大戸の板には桟を鉄鋲で打ち付け、中央竪框と中帯に乳金物が付いています。
仲間部屋は表門正面向かって左手に建つ木造平屋建て、桟瓦葺き切妻屋根の建物です。外観は、基部を戸室石の切石積や布石とし、外壁は土塗壁や下見板張り、また無双窓や明かり窓、引き違い板戸などの開口部が付きます。平面は二間四方、板敷きの一室で出入口部分のみ踏み込みのドマがあります。武家屋敷当時、仲間が門番をするために使用していた部屋ですが、現在は金沢湯涌江戸村の正面受付・入場券窓口として利用しています。
旧多賀家表門・仲間部屋は江戸時代後期の金沢城下町の上級武家屋敷表門の旧状をよく遺しており、また、薬医門形式の武家屋敷表門の類例も少なく、金沢において現存する遺構として極めて貴重な建築物です。

入口の門が大きな木戸に切妻屋根の旧多賀家表門・仲間部屋の外観写真

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