妙泰寺山門
有形文化財 建造物
妙泰寺山門(みょうたいじさんもん)
所在地 | 金沢市東山2丁目17番15号 妙泰寺 |
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市指定文化財 | 平成16年4月21日指定 |
妙泰寺は日蓮宗寺院で、越前脇本の有力寺院の一つであった妙泰寺住持日仁上人が来沢し、慶長15年(1610年)に建立しました。2世日成のときに前田利家の4女豪姫の娘(理松院、玉泉院(前田利長の妻)の養女)が檀越になったと伝えられています。
表門は寺院には珍しい高麗門の形式をとり(本来、高麗門の形式は城郭の門に多くみられます)、両脇に築地塀がつくものの小規模です。屋根は桟瓦葺とし、軒は一軒疎垂木で、その垂木は柱・男梁の芯に納まります。親柱上には冠木を渡し、冠木にも几帳面取りがなされています。冠木の上には親柱の位置に蓑束・斗・実肘木、柱間中央には束・斗・実肘木が置かれ、そこに蟇股様の笈形も飾られています。男梁は親柱の位置と柱間中央にあり、束を貫通させ先端で実肘木を介して桁を受けています。男梁の下には絵様・繰形を施した女梁で持ち送ります。
建立年代は不詳ですが、細部様式から19世紀初頭のものと推測されます。また、寛政11年(1799年)の大地震で倒壊していることから、その後再建されたものと考えられています。細部様式が装飾的であること、また、寺院建築では珍しい高麗門の遺構として貴重です。
