善福寺本堂
有形文化財 建造物
善福寺本堂 附絵図2枚 屋根棟折之図 建物之格好細見図
(ぜんぷくじほんどう つけたりえず にまい やねむねおりのず たてものさいけんず)
所在地 | 金沢市橋場町270番、278番、279番(住居表示 橋場町8番6号) |
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市指定文化財 | 平成25年4月11日指定 |
大慈山善福寺は、真宗大谷派の寺院で、文安2年(1445年)に蓮康僧都(本願寺第8代蓮如上人異母弟)によって、加賀国石川郡大桑に坊舎が開かれたと伝えられ、慶長6年(1601年)、現在地へ移転を命じられました。
宝暦9年(1759年)4月、金沢城下の大半を焼失した宝暦の大火により、境内建物を焼失しました。
現在の本堂は、江戸時代後期に再建されたと推定される土蔵造の建物で、宝暦の大火後の金沢城下の復興を物語り、土蔵造寺院本堂の数少ない事例として貴重な建物です。
本堂の特徴である土蔵造の土壁は厚さがほぼ一尺あります。断面では、地盤面から軒下および屋根軒先までを塗籠とし、軒下は内湾曲の鉢巻、軒先は蛇腹型とし、垂木は見せず塗り籠めた隅木のみ見せています。屋根は、土蔵造で一般的な置き屋根形式ではなく、小屋組の屋根面に直接厚さ一尺ほどの土塗りとし瓦を載せています。開口部は土塗の引戸や土扉が設けられ耐火性を高めています。
