木造不動明王立像

有形文化財 美術工芸品:彫刻
木造不動明王立像(もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう)

木造不動明王立像の詳細
所在地 金沢市神宮寺3-12-15 持明院
市指定文化財 令和4年3月22日指定
  本像の来歴は、二上射水神社に伝わっていたものが神仏分離令により、明治2年に別当の金光院に移され、さらに明治11年に持明院に移されたとされる。
  榧材の一木造であり、両肩・両上膊を含む一材から、足ほぞまでを含んで一材から彫出されている。榧材は奈良時代後期から9世紀にかけ一木造の彫像に主に用いられており、また一木造の技法は、十一世紀に寄木造が大成される以前に主流の造仏の技法であった。比較的古い時代の特徴が見られることから、ここでは本像の制作年代を9世紀後半から10世紀と推定する。本像が祀られていた二上射水神社には、その他、木造男神坐像・木造聖観世音立像が伝来しており、いずれも一木造であることから本像との関連性も考えられる。
  堂々たる体躯を示す一木造の優品であり、二上射水神社における神仏混淆・廃仏毀釈の時代を物語る歴史資料としての価値も高く、金沢市指定文化財としての価値を有するものと認められる。
木造不動明王立像(正面)

木造不動明王立像(正面)

木造不動明王立像(側面)

木造不動明王立像(側面)

この記事に関するお問い合わせ先

文化財保護課
郵便番号:920-8577
住所:金沢市広坂1丁目1番1号
電話番号:076-220-2469
ファックス番号:076-224-5046
お問い合わせフォーム