絹本著色仏涅槃図
有形文化財 美術工芸品:絵画
絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくほとけねはんず)
所在地 | 金沢市出羽町2番1号 石川県立美術館 |
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市指定文化財 | 昭和52年3月1日指定 |

縦152.2センチメートル、横103.5センチメートルの絹本著色の一幅です。この涅槃図は古例の手法に随って、肥痩のある線を自由にこなして描いています。中央の釈尊を金地にし、その上に墨で衣褶、顔容を味わい深い筆致で描き、釈尊を取り囲む人達の表情や彩色も整っています。
画中の隅に「越中州新河郡小布施庄瑞蓮山陽福禅寺」との記載があり、箱書に高厳寺開山密厳和尚がこれを求め、寛文9年(1669年)12月表装を修補したとあります。また、画幅の裏に永享6年(1434年)甲寅周忍書記の依頼によって製作されたと記載されていた旨を高厳寺3代目住職竺田和尚が誌すとあり、室町時代初期の作画にしては画面の損傷が少なく貴重な遺品です。