鋳造三具足

有形文化財 美術工芸品:工芸品
鋳造三具足(ちゅうぞうみつぐそく)

鋳造三具足の詳細
所在地 金沢市寺町5-2-23 妙典寺
市指定文化財 昭和51年3月22日

三具足は、室町時代には座敷の床の間の間の装飾用として造られ、江戸時代より仏間の供養具として3点セット、または5点セットすなわち五具足として造られました。この三具足は蝋型造りと称し、蜜蝋(みつろう)を主とした蝋で原型を造り鋳造したもので、土型の梵鐘や釜には見られない精微な文様の表現の技術、形との調和等、卓絶した冴えのある作品です。
大きさは、鶴亀燭台が総高71.2センチメートル、雲竜香炉が高さ22.6センチメートル・口径21.5センチメートル、雲竜文花瓶が高さ34.8センチメートル・口径25.6センチメートル・底径16.5センチメートルです。
それぞれの作品には、「寛文7年(1667年)9月28日 宮崎彦九郎義一作」と署名があります。義一は加賀前田家に仕えた鋳物師で、茶道奉行として京都から招かれた千仙叟の指導のもと、鋳造技術を生かして藩御用釜師となり、寒雉菴(かんちあん)の号を受け、数々の名品を残しました。これらは寒雉の若造りの作です。

鋳造三具足(左から雲竜を文様化した花瓶、雲竜を文様化した香炉、亀の上に鶴が乗っている鶴亀燭台)の写真

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