尾山神社神門原図

有形文化財 美術工芸品:絵画
尾山神社神門原図(おやまじんじゃしんもんげんず)

尾山神社神門原図の詳細
所在地 金沢市玉川町2-20 金沢市立玉川図書館
市指定文化財 昭和34年11月3日指定

明治8年建設され、現在国の重要文化財に指定されている尾山神社神門を建築した工匠・津田吉之助の企画設計図です。
尾山神社は、明治5年(1872年)金谷御殿跡地に建立され、藩祖前田利家をはじめ歴代藩主を祀っています。神門は旧藩士の長谷川準也、大塚志良が願主となり、明治7年(1874年)金沢の大工棟梁・津田吉之助によって基本設計がされ、吉之助を棟梁として工事に着手し、翌8年(1875年)11月に完成しました。
3層の楼門からなり、高さはおよそ18メートル、屋根の頂点を水煙で飾り、その上更に8メートルの避雷針をあげています。下層の石組みの上に木造の櫓を積み、二層目を和風に、三層目は四面を5色のガラスで張り、更に窓以外は銅板で包むなど、日本の神社建築様式を構造の主体としながらも、外観は和風と洋風を混淆しています。その構造について文化庁は「石及び木造二階建て宝形造り銅板造り」としています。なお、二層、三層の欄間は金谷御殿当時のものです。
文明開化期の日本の心をなべて象徴するものとして、極めて意義が深いといえます。設計図については外国人設計説もありますが、諸般の事業から吉之助による独創によるものと思われ、そのユニークな設計は評価されて良いでしょう。

建物のイラストが描かれ、額の中に入った尾山神社神門の設計図の写真

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