成巽閣所蔵前田家関係資料

有形文化財 美術工芸品:歴史資料
成巽閣所蔵前田家関係資料(せいそんかく しょぞう まえだけかんけいしりょう)

成巽閣所蔵前田家関係資料
所在地 金沢市兼六町1-2 成巽閣
市指定文化財 平成17年7月11日指定

成巽閣は文久3年(1863年)に、加賀藩主第13代前田斉泰の母眞龍院の隠居所として兼六園内の竹沢御殿跡の一隅に建立されました。建造物は国指定重要文化財、庭園は国指定名勝として指定されています。
資料として主なものには、眞龍院、または代々の夫人所用の衣裳や夜着などのほか、雛人形、雛屏風、雛道具、御所人形などがあります。雛人形には5代藩主綱紀の側室預玄院が10代藩主重教の正室壽光院に贈り、その後側室青操院に、そして斉広の正室眞龍院に継がれたという次郎左衛門雛一対のほか、斉広から夫人の初節句に贈ったという次郎左衛門雛一対などがあり、有職雛・古今雛を入れて13対あります。
そのほか藩の御用絵師佐々木泉景、その子泉玄、泉龍、孫の泉山の描いた雛屏風、また大名調度のミニチュアともいえる雛道具にも見るべきものがあります。中でも梨子地梅鉢紋唐草蒔絵雛道具は細部まで精緻に小型化して作られており、加賀藩の工芸技術の粋を集約したものというべきもので、当時の御細工所で制作されたものと考えられています。
このほか鍋島家から15代利嗣に輿入れされた鍋島家12代直大の長女朗子の持参品、鍋島家家紋入りの筋杏葉紋唐草蒔絵雛道具などを含め4組あり、散逸されずに伝わっています。御所人形の大型のものにも梅鉢紋または鍋島家の家紋入りの衣裳を着せてあり、また筋杏葉紋蒔絵の調度品など、それぞれ奥方の所持、または次の奥方に譲って使用されたもの、来嫁の時の持参品など由来もはっきりしており、格調も高く、貴重な資料です。

小さな箱が10個、まるい容器が2つ、大きな蓋つきの箱が一つ写っている写真、細長い長方形の蓋つきの箱の写真、両開きの扉がついた入れ物の写真、お内裏様とお雛様の写真、3段の棚に置かれた調度品と棚の前に並べられた5つの蓋つきの箱の写真

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