妙法寺のドウダンツツジ

記念物 天然記念物
妙法寺のドウダンツツジ (みょうほうじのどうだんつつじ)

妙法寺のドウダンツツジの詳細
所在地 金沢市寺町4丁目2番6号 妙法寺
市指定天然記念物 平成20年3月11日

 大蓮山妙法寺は、天正元年(1573年)に圓智院妙浄法尼が開基となって、尾張、荒子に建てられました。その後、領主の移転とともに、越前府中、能登府中、金沢尾張町と移り、元和元年(1615年)現在地に伽藍を構えて今日に至ります。妙法寺には石川県指定文化財「圓智院妙浄(篠原一孝夫人)画像 附紺紙金泥妙法蓮華経 漆塗経箱」が伝来しています。
ドウダンツツジ(燈台躑躅、灯台躑躅、満天星躑躅、学名Enkianthus perulatus)は、本州、四国、九州の温暖な岩山に生え、自生地が少ない落葉低木です。花、紅葉ともに美しく、観賞用の庭木や植え込みによく用いられます。金沢では4月下旬から5月上旬、葉が出てから1週間たった頃に開花します。白色で釣鐘様の5ミリメートル程の花を枝先に散形状につけます。葉の大きさは2センチメートル程度で枝先にかたまってつき、一見輪生状に見えます。紅葉は見事で11月中旬が見頃です。
妙法寺のドウダンツツジは他に類をみない大きさが特徴です。金沢市内で著名なものとして寺島蔵人邸跡の庭園に植えられている古木がありますが、その大きさは最大のもので樹高・葉張ともに約4.0メートル、根本周は0.78メートルです。これに対し、妙法寺のものは、樹高約4.0メートル・葉張は東西方向に約7.15メートル・南北方向に約7.3メートル・根元周は1.55メートルで、金沢および石川県下において最大級のものです。枝振りは地面に近く、東に向かって力強く伸びており、根本近くで大きく主枝が4本に分かれ、そのうち中寄りの2本はさらに一方が2本、他方が4本に枝分かれし、全体の平面形は扇状を呈します。樹齢は不明ですが、その大きさから妙法寺が現在地に置かれた元和元年(1615年)に、庭木として植樹されたものと考えられます。植樹にあたり、成木の状態で植えられたと推察されることから、少なくとも400年をくだらないものと思われます。

満開の新緑の葉が美しい大きなドウダンツツジのアップ写真

花:5月

中央の赤く紅葉しているドウダンツツジと後ろの木々が紅葉している写真

紅葉:12月

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