経田屋米穀店(指定保存建造物)
指定保存建造物:経田屋米穀店(きょうでんやべいこくてん)
所在地 | 金沢市観音町1丁目6番4号 |
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指定保存建造物 | 平成元年4月11日指定 |
経田屋米穀店は、藩政末期に現在地で米穀商として創業され、製粉業も兼ねる金沢で最も古い米店の一つです。
建物は、明治37年(1904年)頃に建築されました。座敷より後部が居住部として昭和55年(1980年)に取り壊され、軽量鉄骨造に建て替えられているものの、観音町通りに面する前部外観は、現在でも使用されている蔀戸、庇下の下がり、2階の格子窓・袖卯建、さらに大屋根軒先の風返し等、往時の町家の旧態をよくとどめており、観音町通りの町並み景観を支えています。
現在屋根は瓦葺ですが、創建当時は板葺石置でした。内部は、店、玄関、茶の間および通り庭と、その上部の火袋の吹抜け、玄関上部の天(あま)が残されています。また、背戸(せど:中庭)は、奥行方向に短縮されていますが、一部が残されています。
平面は、復元平面によると、4間(7.2メートル)間口で、前から店、茶の間、座敷が1列3室に並ぶ標準的な構成ですが、通り庭は米穀店としての機能上、奥で2間幅に広げられています。2階も、奥の間は菓子材料の乾燥室に、天は商いものの桟俵の収納にそれぞれ使用されていました。