Pick Up つば甚

ピックアップ紹介

A つば甚の成り立ち History

鍔師から料理屋へ
つば甚は1752年の創業から250年以上にわたり、金沢の迎賓館としての役割をも担ってきた老舗料亭です。代々かが藩のお抱え鍔師であった鍔屋三代目甚兵衛が趣向に満ちた料理で友人知人をもてなしていたところ、それが評判となり藩主の耳にも届きます。その後、職業を変えるお許しを戴き、日本料理屋となりました。鶴の間の床の間には、家伝の鍔がはめ込まれています。

B 客室 Rooms

扇の模様や手紙の様な文章が書かれた模様が入った襖の写真

歴史と記憶が散らばる客室
成巽閣から譲り受けた窓枠、前田家かのお姫様から頂いた帯を貼った地袋、若き歌人や画家が出世払いの御礼として描いた書や絵、伊藤博文が泊まった際に残した“風光第一楼”の書。客室内は歴史や思い出の重なりにより彩られています。

C 大広間 Great hall

右側に襖、左側に白い障子のような引き戸が続いている畳の部屋の写真

昔と変わらない姿
戦時中、軍事工場の作業場としても使われた200畳もの大広間。長手方向に35メートルも長さをもちます。広縁の天井は網代張りの矢羽根編天井となっており、これを作る職人、材料不足から、大変貴重なものとなっています。 

D 玄関 Entrance

右側には絵が描かれた引き戸、中央に畳の廊下、左側に上階に上がる階段のある室内の写真

時代の影響を受けて
戦後GHQの泊まり宿となったつば甚。玄関を全て壊し、畳を取り除き、土足のダンスホールとした過去もありました。その名残として地下へと続く階段はカーペット敷きとなっています。また路面電車を通す関係で玄関の前庭は少し狭まりましたが、立派な松の木は昔のまま。

右側はヤブコウジが一面に育ち緑で覆われ、左側は畳の部屋がある室内の写真

苔むす土間に、小さなヤブコウジ
奥の細道の道中、松尾芭蕉が、九日間滞在した片町の「宮竹屋」を移築した部屋です。中庭から土間にかけて苔がむし、ヤブコウジが赤い実を付け、部屋に庭が入り込んでいます。外部のような土間を土縁と呼び、雪の多い北陸地方でよく用いられています。

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