Pick Up 北國銀行武蔵ヶ辻支店
ピックアップ紹介
A 建築 Architecure
武蔵ヶ辻を20メートルお散歩した建築
建築家村野藤吾の若き日の貴重な作品。昭和7年に北国銀行武蔵ヶ辻支店として建造されました。近江町市場の再開発に伴い、曵家(建物を基礎ごと持ち上げ「ころ」を使って移動すること)により、1日に6〜7メートル、5日間で約20メートルゆっくり現在の位置へとお引っ越し。同時に、エムザの方向に向いていた正面も、金沢駅へと続く道にほんの少し向きを変えています。
B 内部空間 Inside
機能も増え楽しめる建築に
改装後、1階には銀行の支店の機能に加えてカフェが併設。3階にはギャラリーが入りアートを楽しめる空間に。かつて使用されていた金庫扉もインテリアとして展示。内部でもかつての面影を感じさせ、楽しめる空間へと変わりました。
C 銅製レリーフ Relief
歴史経て復元完了
今ではきれいな姿を見せている正面のシェルアーチ状の窓の銅製のレリーフ。過去には戦争中の鉄・金属の回収で一度失われていたことも。しかし再開発の際に作り直され、再度元通りに。大切に受け継がれています。
D 外部空間 Outside
こだわりは細かなところまで
鉄筋コンクリート造3階建てでトップアーチと正面ファサードの構成、タペストリータイルの外観が特徴となっています。外観は手焼きの焦げ茶色のスクラッチタイルを貼った直方体に、2階部分の高さを持つ大きな3つの表現的なシェルアーチ(砲弾型アーチ)がアクセント。アーチ内部の格子状の柵など、その装飾は目を見張るものです。