正田善嗣家

指定保存建造物:正田善嗣家(しょうだよしつぐけ)

正田善嗣家の詳細
所在地 金沢市観音町1丁目3番7号
指定保存建造物 平成2年4月21日指定

正田家は、現在の東山茶屋街に隣接する位置にあり、旧廓の表木戸に近く、大溜の向かいにあたります。
建築時期は明治初期と考えられます。建物の保存状態は良好で、屋根が板葺石置屋根から銅板葺に変わっていますが、屋根勾配は建築当時のままと考えられます。東西外観の腰が板張りからモルタル塗りとなり、脇玄関の庇が銅板平葺きとなっている以外は、外観上顕著な変更は認められません。金沢の町家の特徴である風返し、袖卯建、木虫籠、軒下の下がりに見られる花頭形曲線、玄関の大戸の構えはよく旧態を保っており、典型的な金沢の町家としての景観を備えています。
建物内部は流し、便所に改造が加わったほか、階段位置が1ヵ所変えられている以外には大きな改造は見られません。店の間の吹抜けに見られる火袋組や自在に、当時の生活様式を窺うことができます。
正田家は先代まで質屋を営み、大正期にはタバコ屋も兼ねていました。そのためか、玄関には大戸の構えと脇から使える脇の入り口を備えています。2階の出窓も正面の玄関に特徴を与えている意匠です。

電信柱の横に立つ2階建ての入り口が植物の弦で飾られている正田善嗣家の写真

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