本光寺山門

有形文化財 建造物
本光寺山門(ほんこうじさんもん)

本光寺山門の詳細
所在地 金沢市東山2丁目19番43号 本光寺
市指定文化財 平成16年1月21日指定

本光寺は法華宗寺院で、応永23年(1416年)、日隆上人が越中射水郡浅井に創立したと伝えられています。前田利長が守山に在城したときに屋敷を拝領し、冨山・高岡へと寺基を移しました。金沢へは遅くに移り、泉野寺町から慶安2年(1649年)に卯辰へと移転しました。当初地子地でしたが、前田利常に申し出て拝領地となった経緯があると「加越能寺社由来」に記されています。
卯辰山山麓寺院群では唯一の大規模な一間薬医門で、向かって右手に脇門が付き、反対側には築地塀が連なります。主棟では冠木の上に先端を木鼻に造った四本の腕木を架け、先端に繰形絵様をつけ、正面側では板天井を張っています。棟木は両端に繰抜き板蟇股と中央二本上では結綿に雲紋を彫刻した蓑束を配して支持しています。大瓶束上には大きな皿板をつけた斗と、渦文に若葉のついた実肘木を置き、板扉は当初からとみられる金具が打たれていますが、脇門は新しく、蹴放しを入れています。親柱は几帳面取角柱で、控柱は太い面取角柱です。冠木には小口にも几帳面を取っています。
卯辰山山麓寺院群の中で最大の薬医門の遺構であり、かつ、細部様式は金沢にみられる正統的なものです。建立年代も、棟札により文化元年(1804年)であることが明確です。

門の入口前に階段、右側には石灯篭がある本光寺山門の写真

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