本龍寺本堂・山門・土塀・鐘楼

有形文化財 建造物
本龍寺本堂・山門・土塀・鐘楼 附棟札
(ほんりゅうじほんどう・さんもん・どべい・しょうろう つけたりむなふだ)

本龍寺本堂・山門・土塀・鐘楼 附棟札の詳細
所在地 金沢市金石下本町1番23号 宗教法人本龍寺
市指定文化財 平成29年11月21日指定

 本龍寺は、文明元年(1469年)、越中井波の瑞泉寺第四世蓮欽(れんきん)が梅原村(現在の南砺市梅原)に創建したのが始まりで、第四世賢恵(けんえい)の時に本願寺第十一世顕如(けんにょ)より本龍寺の寺号を賜り、慶長7年(1602年)に現在地へ移転した真宗大谷派の寺院です。
 本堂は、実長正面桁行九間半、側面十間半の規模で、屋根は入母屋造桟瓦葺とし、正面に向拝を設け北に面して建っています。棟札からは、建立年代が寛政10年(1798年)であることや棟梁が越中井波の拝領地大工・柴田清右衛門であることが明らかとなっています。柴田清右衛門が手掛けた瑞泉寺式台門(寛政4年/1792年・南砺市指定文化財)や千光寺山門(寛政9年/1797年・砺波市指定文化財)の細部意匠と酷似しており、虹梁や彫刻欄間などによる装飾が発達している点が特徴的です。
 山門は北面して建ち、切妻造平入、桟瓦葺の棟門形式で、左側に袖塀、右側に袖戸を設け、さらに左右に土塀が続いています。山門及び土塀の建立年代を示すものはないですが、山門については細部様式が本堂と共通しており、江戸時代後期に建てられたものと推測され、土塀については石積や蟇股の絵様から江戸時代末期と推測されます。
 鐘楼は、江戸時代末期に活躍した大野湊における代表的な大船主のひとりである川端嘉左エ門の寄附によって建てられたものであることが寺蔵史料から分かります。境内北東隅に位置し、赤戸室石の基壇石積の上に建ち、一間四方吹き放しで柱を内転びとし、入母屋造桟瓦葺の屋根を架けています。蟇股には青龍、玄武、白虎、朱雀の彫刻が施され、隅木下には竜頭彫刻、妻飾には波をかたどった彫刻を用いるなど、井波大工の手による本堂に劣らず、精緻な彫刻が各所に施されています。

切妻造の大きな屋根、入母屋造の本龍寺本堂の外観写真

本龍寺本堂 外観

入口に左側に石碑がある本龍寺山門の外観写真

山門 外観

小さな石積の上に築かれた土塀が奥へと続いており、土塀の後ろに大きな松の木が見えている写真

土塀 外観

石垣で出来た土体の上にある鐘楼の写真

鐘楼 外観

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