蓮昌寺山門
有形文化財 建造物
蓮昌寺山門(れんじょうじさんもん)
所在地 | 金沢市東山2丁目11番23号 蓮昌寺 |
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市指定文化財 | 平成16年4月21日指定 |
蓮昌寺は日蓮宗寺院で、卯辰山山麓寺院群の山腹に位置し、素晴らしい眺望を望むことができます。天正10年(1582年)日寿という僧の開基で、寺地は慶長18年(1613年)寿福院(3代藩主前田利常の母)より浅野川関助馬場の近所に居屋敷を拝領しました。しかし御用地にかかわり、卯辰油木山に寺を建立しましたが、万治元年(1658年)火事で全焼しました。その後、如来寺跡屋敷の拝領を願いあげたのが現在地です。
山門は、高麗門(こうらいもん)と呼ばれる門形式で2本の本柱の上に屋根をのせ、本柱の後方にそれぞれ控柱を立て、本柱と控柱の間にも小さな屋根をのせるのが特徴です。
お城の門に多く用いられる形式で、装飾が少ないのでが一般的ですが、当門では蟇股状に飾った笈形(おいがた)付きの束を冠木(かぶき)上に2つ並べ、そこから突きでる女梁先端(めばり)に絵様(えよう)・繰形(くりがた)を施すなど、細部意匠に装飾性が見られます。同じ卯辰山麓寺院群にある妙泰寺山門(市指定文化財)も高麗門形式としています。
西養寺や本光寺と同様、金沢を見下ろす卯辰山麓の高い位置に寺地を構えて、寺院の山門としては珍しい高麗門形式とした風格ある表構えが特徴と言えます。
