松山寺本堂・山門
有形文化財 建造物
松山寺本堂・山門 附棟札3枚
(しょうざんじほんどう・さんもん つけたりむなふだ 3まい)
所在地 | 金沢市東兼六町5番6号 |
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市指定文化財 | 平成26年4月11日指定 |
円通山松山寺は、東兼六町に位置する曹洞宗寺院です。慶長4年(1599年)、横山家二代長知が一庵を草創し、融山和尚を招き、元和3年(1617年)、現在地に寺地を拝領して建立したのを開創とされています。開創にあたり長知は、初代長隆の法号から松山の字を採り松山寺とし、横山家の菩提寺としました。
本堂は、正面桁行九間(実長十一間)、梁行七間(実長八間)と規模が大きく、屋根は寄棟造平入り、桟瓦葺きとし、正面に向唐破風造の向拝を設けています。宝暦9年(1759年)の大火焼失後、天明8年(1788年)に再建されたことが棟札により確認されるとともに、18世紀後期の曹洞宗本堂の大間・内陣の発展過程を示す指標として貴重です。
山門は、切妻造、桟瓦葺きの一間一戸薬医門です。化粧棟木に打ち付けられている棟札に、文政5年(1822年)、「再建惣門」とあり、建立年代が判明しています。装飾性を抑えた、木太く重厚な造りが、加賀八家横山家菩提寺の表構えに相応しい存在感を示し、小立野寺院群の代表的な門として、地区の景観に寄与しています。

本堂

正面(山門)