(県指定)天徳院山門

有形文化財 建造物

天徳院山門の詳細
名称 天徳院山門
(てんとくいんさんもん)
員数 1棟
指定日 県指定有形文化財
平成19年12月25日指定
所在地 金沢市小立野4丁目4番4号
建築年代 元禄6年(1693)

 天徳院は、元和9年(1623年)に、加賀藩主3代利常が正室である珠姫の菩提のため、小立野台に4万坪の広大な敷地を定めて創建された曹洞宗寺院です。
 寛文11年(1671年)には、珠姫(天徳院殿)の遺骨は野田山に改葬されることになり、元禄6年(1693年)、5代藩主綱紀が4代藩主光高の50回忌供養のために、10年もの歳月を費やして明朝式の伽藍を造営しました。しかし、明和5年(1768年)2月の大火によって、本堂、庫裡その他多くの堂宇を焼失し、明和6年(1769年)には、10代藩主重教によって、本堂、庫裡などが再建されています。
 山門は、元禄期に整備された伽藍の遺構として唯一残るもので、三間一戸二重門形式、入母屋造平入、本瓦葺とし、両脇はに切妻造、桟瓦葺の山廊が付いています。建立年代は、上層に掲げられている棟札から元禄6年(1693年)であることが明らかです。また、棟札には大工棟梁に、加賀藩御大工・山上伊左衛門吉永の名が記載されており、伊左衛門の父は、高岡・瑞龍寺を手がけた名工・山上善右衛門嘉広です。
 県内では数少ない三間一戸二重門形式であり、加賀藩が手掛けた遺構としても貴重なものです。

天徳院山門の外観正面の写真

外観正面

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