慈雲寺冨田家石廟群

有形文化財 建造物
慈雲寺冨田家石廟群 附燈籠2基
(じうんじとだけせきびょうぐん つけたりとうろう 2き)

慈雲寺冨田家石廟群の詳細
所在地 金沢市東山2丁目10番10号
市指定文化財 平成26年4月11日指定

慈雲寺は、冨田景政と今井彦右衛門の建立になり、貞享2年(1685年)の寺社由緒書上では天正5年(1577年)能登所口での開基建立とされる法華宗真門流の寺院です。天正11年(1583年)前田利家は、能登に加え加賀の石川・河北二郡を新たに領地とし、居城を金沢に移しました。冨田家も元和元年(1615年)金沢に移り、慈雲寺も同地に移転しました。
冨田家石廟群は、墓所の中央部にあり、3基が隣接して並び、さらに北側に1基があり、L字状に配置されています。被葬者は、冨田重康(重政次男)、冨田重政、冨田重政次女(奥村栄政室)、奥村栄政の娘(堀七郎兵衛室)です。没年の寛永2年(1625年)から正保2年(1645年)にかけて構築されたと考えられます。石廟の構造は基本的に「切妻照り屋根造り、平入り構造」で、主な石材は緑色凝灰岩(笏谷石製)です。部材は下から地覆石の上に台石、壁板石の身舎部を置きます。その上に妻壁と屋根を一対に加工した屋根部を乗せ、頂部は大棟で包んでいます。屋根は曲面の屋根面が前後に反っており、屋根裏の天井部は刳り抜かれています。正面中央の窓は観音開きで扉石を装置しています。冨田重政石廟前には石燈籠2基があります。
冨田家石廟群は絵図から国史跡加賀藩主前田家墓所で採用されていた古い石廟の系譜を引き継いでおり、内部に壁画を良好に残す唯一のものです。

慈雲寺冨田家石廟群内にある石燈籠2基の写真

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