旧つちや

有形文化財 建造物
旧つちや(きゅうつちや)

旧つちやの詳細
所在地 金沢市主計町216番(住居表示 主計町2番3号)
市指定文化財 平成25年4月11日指定

旧つちやは、主計町の浅野川沿いに建つ、茶屋様式の町家建築です。表通りに面して正面玄関を構えていますが、裏通りにも面しています。建築年代は、大正2年とされています。主計町の往時の賑わいを今に伝える茶屋建築として、典型的な間取りをよく残し、大正期の茶屋建築の形式を示す一つの指標となる建物で、その意匠的価値も高く評価できます。
正面構成も間取りも、典型的な茶屋形式の建築ですが、東山の茶屋建築と比較すると、間口が狭く、かつ中庭や付属屋を持たず主屋のみである点に特徴があります。主計町は浅野川岸の段丘面に位置し、表通りと裏通りの間隔が狭いことから、建物が表裏両通りに面することとなり、東山のように背割り型の敷地になりませんでした。そのため、表裏から採光・換気が可能となり、中庭の必要がありませんでした。また、二階の動線を最小限とし、間口二間半を二室に分け、ともに床を備えた小座敷とする点には、間口の狭さを克服する工夫が見られます。それでも、芸妓の生活空間の確保は困難であったことから、アマも活用されたと推定されます。

1階は出格子窓がある横の大戸は開け放たれ暖簾がかけてあり、2階は格子ガラスが側面にある木造2階建て茶屋様式の旧つちやの北正面外観写真

北正面外観

木造2階建て茶屋様式つちやの南背面外観写真

南背面外観

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