絹本著色方便法身尊影

有形文化財 美術工芸品:絵画
絹本着色方便法身尊影(けんぽんちゃくしょくほうべんほっしんそんえい)

絹本着色方便法身尊影の詳細
所在地 金沢市金石西4-19-56 専長寺
市指定文化財 昭和52年11月11日指定
青蓮花の上に立つ独尊像から後光がさしている絹本着色方便法身尊影の絵画の写真

真宗王国といわれる郷土には、本尊とする阿弥陀仏の独尊像が非常に多く存在します。各寺院および一般信者の家々では必ずこの像をかけて信奉していますが、朝夕灯明を上げて礼拝しているため、損傷を受けやすく、古い年代の像で尊容共に完全なものは非常に少なくなっています。
この専長寺本は、縦74.7センチメートル・横34.5センチメートルの絹本着色の一幅で、正面を向き青蓮花の上に立ち、摂取不捨(せっしゅふしゃ)印を結び、48を放つ方便法身尊影です。裏書銘から、製作年代は明応9年(1500年)と確認され、蓮如の子実如の時代に当たります。
現在、西本願寺の文明2年(1470年)蓮如銘が全国で最も古いといわれ、奈良乗明寺本の明応4年(1495年)銘等がこれに続くとされています。専長寺本は、この乗明寺本と図様がほとんど同一です。制作者は不詳ですが、保存状態は良好で、尊容はほのぼのとして生彩を帯びており、我々にも近づきやすい感じを与える数少ない遺品です。

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