金沢市北塚遺跡出土品
有形文化財 美術工芸品:考古資料
石製装飾品一括(せきせいそうしょくひんいっかつ)
出土 | 金沢市北塚(きたつか)遺跡 |
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所在地 | 金沢市上安原南60番 金沢市埋蔵文化財センター |
市指定文化財 | 平成16年10月12日指定 |
員数 | 7点 内訳:指輪型石製品2点、大珠2点、垂飾3点 |
北塚遺跡は、金沢市西部の手取扇状地北端に立地する、金沢の縄文時代中期を代表する遺跡の一つです。
指輪形石製品2点の石材は、蝋石(ろうせき)と白色凝灰岩(ぎょうかいがん)です。大珠(たいしゅ)2点は、いずれも紐通し穴1孔があることから胸飾り(ペンダント)と考えられます。鰹節形(かつおぶしがた)の大珠はヒスイ硬玉製で、もうひとつの大珠は、蛇紋岩(じゃもんがん)製の磨製石斧の頭部分を転用したものと考えられます。垂飾(すいしょく)3点は、紐通し穴1孔があることから、大珠同様に胸飾りと考えられます。石材は、1点がヒスイ硬玉、2点が蛇紋岩です。
指輪形石製品と大珠は、単なる装飾品にとどまらず、ムラの有力者または呪術者の威信財として呪術的あるいは宝器的意味も持ち合わせていたと考えられ、当時の石製装飾品の内容を示す貴重な資料群といえます。

左列:指輪型石製品 中列:垂飾 右:大珠