木造仏涅槃像
有形文化財 美術工芸品:彫刻
木造仏涅槃像(もくぞうほとけねはんぞう)
所在地 | 金沢市中央通町11-46 法船寺 |
---|---|
市指定文化財 | 昭和53年4月11日指定 |
この像は長さは210センチメートルの木彫仏涅槃像の大作で北陸地方では珍しいものです。
涅槃とは、釈迦如来が2月15日に雙樹の間で入涅槃(一般的に死)した事を指し、釈迦8相作仏の一では入涅槃の相といいます。「長阿含経」に「頭北首面向西方」と記されており、涅槃像はすべてこの入滅の相にしたがって作られています。
この涅槃像は木造漆塗りで、衣は通肩、右脇を下に右手を枕上に置き横向きに寝た姿で、左手は肱をのばし左腰上に置いています。彫刻の棚は絵画の涅槃図をふまえて、杉林と同数の柱8本が作られています。 制作年代は江戸時代初期頃とされています。
顔や身体の半分が手ずれにより漆が剥げていますが、これは信者が観仏では満足できず、触って仏の美しさと暖かさを感じようとしたためと思われます。
