木造不動明王坐像

有形文化財 美術工芸品:彫刻
木造不動明王坐像(もくぞうふどうみょうおうざぞう)

木造不動明王坐像の詳細
所在地 金沢市寺町5-5-28 伏見寺
市指定文化財 平成26年1月14日指定

木造不動明王坐像は、伏見寺の護摩堂奥に安置されています。不動明王は、密教の代表的忿怒像で、密教最高神である大日如来の化身として一切の煩悩を焼き尽くし、衆生を教化する明王部の一尊です。
像容は、総髪で、正面地髪部に巻毛を表し、頭上に八葉の蓮華花紋の頂蓮を彫出し、弁髪を束ねて左胸に垂らします。面相部は額と頬に皺を刻み、右目を開き、左目を眇る「天地眼」とし、上下に歯牙を出し、首には三道を刻出する。条帛に裳まとい、腕釧と臂釧を彫出します。右手に宝剣(江戸時代の後補)、左手に羂索(後補)を持ち、右足を前にして結跏趺坐しています。像は磐座(江戸時代の後補)にのっています。
構造は、木心を後ろ後方に外した一材から頭頂(頂蓮を除く)、左肘を通り、体部地付までを一材から彫出する一木造で、内刳は施されていません。
面相部に後補が見られるものの、平安時代古相の製作技法をよく残しており、金沢における仏像文化の歴史を考察する上で極めて重要です。

険しい形相をした不動明王が右手に宝剣、左手に羂索を持ち座禅を組んでいる木造不動明王坐像の写真

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