絹本著色高畠定吉夫妻画像

有形文化財 美術工芸品:絵画
絹本著色高畠定吉夫妻画像(けんぽんちゃくしょくたかばたけさだよしふさいがぞう)

絹本著色高畠定吉夫妻画像の詳細
所在地 金沢市出羽町2-1 石川県立美術館
市指定文化財 昭和49年3月1日指定

絹本著色の二幅で、 高畠定吉像が縦74.5センチメートル・横36.1センチメートル、夫人像が縦74.3センチメートル・横36.0センチメートルです。
高畠定吉は尾張の人で、幼少より前田利家に給事し、利家が家督を継ぐに及んで200石をうけ、天正の初めに利家の末妹・津世姫を妻としました。像は上畳に座し、剃髪した晩年の平常着姿を写した肖像で、慶長8年の没年の年が記銘されており、題目から見て日蓮宗の信者であったことがわかります。
夫人は利家の末妹で、はじめ前田源助に嫁し、源助が戦死してから定吉の夫人となりました。夫人像は、頭巾をかぶり、手に数珠をもち、全面胡粉で彩色された法体像ですが、残念ながら顔の部分の損傷が甚だしくその容貌は知ることができません。上部に慶長13年(1608年)大乗寺第19世洲山春昌の弟子で長久寺の開山である愚庵春智の賛があります。夫人は、慶長15年(1610年)8月3日、68歳で没しているところから生前の寿像であることがわかります。

左:白い頭巾と着物を身にまとい座っている夫人像、右:黒い着物に茶色の上着を羽織って座っている高畠定吉像の写真

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