醫王山神社社叢
記念物 天然記念物
醫王山神社社叢 (いおうぜんじんじゃしゃそう)
所在地 | 金沢市二俣町ツ24番地 |
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市指定天然記念物 | 平成28年3月11日指定 |
醫王山神社は、医王山の麓にある二俣町の産土神として建立され、武甕槌命ならびに伊弉册命が祀られています。古くは武雄社と呼ばれていましたが、明治43年(1910年)4月12日に改名され、現在の名前となりました。
本社叢(神社林)は、拝殿の背後に位置します。樹木の高木層ではウラジロガシ、モミ、スギ、亜高木層ではウラジロガシ、ユキバタツバキ、低木層ではヒメアオキ等が優占しています。ウラジロガシやモミは複数の階層に出現し、草本層にもそれらの幼木が見られますが、スギは高木層にしか出現していません。これは自生するウラジロガシやモミは自然更新をしていますが、植樹されたスギは自然更新ができていないことを示しています。
環境省は、昭和48年(1973年)より自然環境保全基礎調査を実施していますが、その中で本社叢は特定植物群落に選定され、その基準の中の「原生林もしくはそれに近い自然林」、「郷土景観を代表する植物群落で、特にその群落の特徴が典型的なもの」を満たすとされています。
本社叢は植物群集の階層構造の複雑さ、種数の多さが際立っている点で学術的価値が高く、金沢市指定文化財としての価値を十分に有する植物群落です。

拝殿とその背後の社叢

ウラジロガシ

モミ