旧新保商店主屋
国登録有形文化財 建造物
旧新保商店主屋(きゅうしんぼしょうてんおもや)
所在地 | 金沢市安江町1番15号 |
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建築年代 | 明治後期/令和2年改修 |
登録年月日 | 令和3年6月24日登録 |
登録基準 | 一 国土の歴史的景観に寄与しているもの |
備考 | なし |
主屋は、履き物店であった新保商店の商売繁盛に伴い、店舗の北側に明治後期に増築されたことが推測されます。店舗と同様に昭和2年の彦三大火を免れ、復興道路の影響を受けずに、大火以前の町家の様式を残し、商店街の歴史を物語る貴重な建物です。
木造2階建、切妻造平入、桟瓦葺とし、間口は三間、奥行が四間のやや小さめの建物です。市内に残る町家のうち、中町家と位置付けられるもので、2階の開口部は格子窓を設け、1階は玄関格子戸と平格子を設けます。間取りは、北側を通り土間とし、南側に店の間と茶の間を並べ、2階は正面側に8畳の座敷、背面側に4畳の仏間を設けます。明治後期から大正期の典型的な金澤町家の造りが良く残りますが、1階正面には格子と蔀戸を併設する珍しい形式も見られます。
金澤町家再生活用事業を活用し改修工事を行い、令和2年から、レンタルスペースとして、利用者の小商いやイベント、作品展示等を通じて、地域、商店街のつながりを創造する場所として活用されています。

外観正面
蔀戸と格子の併設