24 外港の文化的景観
主要な文化遺産
外港の文化的景観(金石)
城下町の周辺で古いまちなみを残しつつ生業を続けている経済的機能に関連する文化的景観は、「城下町金沢の文化的景観」を特徴づける重要な構成要素の1つです。
金沢を代表する港町である金石港(旧宮腰)は、犀川河口に位置し、金沢城下町の建設に不可欠な木材の需要を担いました。そのため、周辺には木材を加工する生業が発展し、近年までへぎ板製造や板葺職人が多く住んでおり、その伝統は今も割箸などの木工業に受け継がれています。
外港の文化的景観(大野)
また、大野港は河北潟と浅野川の水運を利用して城下への物資輸送を担っていました。江戸時代に伝わった醤油造りは、現在北陸地方最大の生産地へと発展しています。また両港ともに、北前船が入港した金沢の外港として、まちなみに当時の面影をよく残しています。
現在、その歴史的・文化的調査を実施しており、平成20年度以降に港町の景観を残す地区を中心に、国の重要文化的景観選定を目指して候補地の選定を行う予定です。