29 教育と伝統文化・芸能の文化的景観
主要な文化遺産
教育と伝統文化・芸能の文化的景観(茶の湯文化)
現在も生き続ける教育と伝統文化・芸能に関連する文化的景観は、「城下町金沢の文化的景観」を特徴づける重要な構成要素の1つです。
特に武士階級に普及した茶の湯は、近代以降は商人層を中心に大いに広まりました。大樋焼・茶釜・和菓子などの生業を生み出し、金沢には現在も茶の湯文化が一体的に残されています。茶室は、御亭のほかに住居の中に炉を切る形態のあることが特徴です。
また、金沢の中心部には今も広大な大名庭園、家臣の庭園が良好に残り、豊富に残る近代の伝統的和風住宅にも庭園が取り入れられています。冬の「雪吊り」は季節の風物詩ともなっています。
教育と伝統文化・芸能の文化的景観(加賀宝生)
大野湊神社の寺中能は旧宮腰町によって営まれ、約400年にわたり毎年開催されています。
藩校「明倫堂」「経武館」の跡地には、明治に旧制第四高等学校が建てられ、現在は中央公園として文教地区の面影を色濃く残しています。
現在、その特徴を顕著に示す地域について、その歴史的・文化的調査を実施しており、平成20年度以降に国の重要文化的景観選定を目指して、候補地の選定を行います。