百日咳について
更新日:令和7年6月16日

詳しい発生状況はこちら→石川県の感染症発生動向調査
百日咳とは
百日咳菌の感染によって、特有のけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。どの年代でもかかることはありますが、小児が中心となっています。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、1歳以下の乳児、特に生後6か月以下では重症となり、死に至る危険性もあります。
主な感染経路は飛沫感染、接触感染です。
症状
経過は3期に分けられ、全経過で約2~3か月で回復するとされています。
- カタル期(約2週間持続):かぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
- 痙咳期(カタル期の後に約2~3週間持続):次第に特徴ある発作性けいれん性の咳となります。合併症として肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
- 回復期:激しい発作は次第に弱まっていき、2~3週間で認められなくなります。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
潜伏期間
おおよそ7~10日
予防方法は?
百日咳の予防には、ワクチン接種(5種混合ワクチン等)が有効です。
乳児は重症化しやすいため、接種可能な月齢になったらできるだけ早めに予防接種を受けることが大切です。(生後2か月から接種可能)
百日咳ワクチンの免疫効果は4~12年で弱まるため、乳幼児期にワクチンを接種した人も感染することがあります。
そのため手洗い、マスクの着用、咳エチケット(口を手や腕で押さえる、咳をするときは人がいないほうに向かってする)などの基本的な感染対策が有効です。
治療方法は?
生後6か月以上は、抗菌薬による治療が検討されます。また、咳が激しい場合には咳止め等の対症療法が行われることがあります。




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