令和4年度第3回金沢市男女共同参画審議会

開催概要

日時 令和4年11月24日(木曜日)午後1時30分から午後3時

場所 金沢市役所第一本庁舎7階第1委員会室

出席者 委員13名、事務局

出席者の一覧
委員
  • 荒木 友希子
  • 高木 照子
  • 田中 純一
  • 長谷川 由香
  • 長谷部 徳子
  • 浜崎 泰彦
  • 藤田 真衣
  • 松岡 理恵
  • 八子 理子
  • 安嶋 弘子
  • 矢野 典子
  • 山本 栄史
  • 吉田 和夫
事務局
  • ダイバーシティ人権政策課長

 

資料

議題 次期金沢市男女共同参画推進行動計画 骨子案について

議事録

議題 次期金沢市男女共同参画推進行動計画 骨子案について

市内事業所における働き方改革について
委員

基本目標1「あらゆる分野における女性の参画の拡大」について、事業所の取組に格差があり、従業員の働き方改革が進んでいないのではないでしょうか。今後の取組は。

 

事務局

令和3年度に実施した事業所アンケート調査では、従業員のワーク・ライフ・バランスに関して、「取り組んでいる」と回答した事業所は68.7%、一方、「取り組んでいない」と回答した事業所は29.4%という結果でした。
また、従業員のワーク・ライフ・バランスを確保するために事業所が「実施している」こととしては、「有給休暇取得の促進」が最も高く、次いで「育児休業取得の促進」、「時間外労働削減のための対策」でした。
しかし、出産した女性従業員が育児休業を取得した割合が78.1%であるのに対し、配偶者が出産した男性従業員が育児休業を取得した割合は11.1%と低くなっており、男性の育児休業取得促進をはじめ、より一層、働き方改革に関する啓発を進めていく必要があります。
これまで、市では働き方改革をテーマとしたセミナーの開催や「はたらく人にやさしい事業所表彰」、男性育児休業取得促進奨励金の交付等を実施してきました。
次年度以降の取組については、市の労働政策課で今年度第2次金沢版働き方改革推進プランを策定中であることから、労働政策課と調整しながら検討してまいります。

 

農業への働きかけについて
委員

個人事業主である農業にはどういう働きかけをしていますか。

事務局

農山漁村男女共同参画推進大会への参加の呼びかけや、女性農業者が活躍できる農業を目指し、女性農業者の活動を支援しています。具体的には、農業女子グループ「金沢農女」の活動への支援、女性農業者が行う自主活動への支援を行っています。

委員

「金沢農女」の人数は増えてきていますが、経営者は男性であり、そこに男女共同参画が浸透していないため、なかなか参加が増えてきません。経営者に対しては、「男女共同参画」という言葉だけでなく、もう少し踏み込んで気づきを得てもらえるようにしないといけないと思います。夫婦で同じ仕事をしているのに、それに家事も加わって女性に負担がかかっています。また、そのことが後継ぎの問題にも影響していると思います。企業には世間の目がありますが、農家は世間から隔たりがあります。女性が意見を出しやすいように取り組んでいますが、主体的に動けない女性が多い現状を認識していただきたいと思います。

事務局

女性の農業者への啓発は進んでいますが、進んでいない男性の農業者への啓発に取り組んでいかないといけないと考えています。

「地域特性を生かした推進」について

基本目標1 方針4 施策の方向性(2)「地域特性を生かした推進」とは何か

事務局

具体的な施策としては「地域コミュニティを活かした男女共同参画の推進」及び「男女共同参画推進拠点施設の充実」を考えています。
本市では、町会をはじめ、地区公民館、校下婦人会など地域コミュニティ活動が活発に行われています。子育てや介護に加え、DVや虐待の未然防止、早期発見・早期対応など、家庭が抱える問題に対して、金沢市ならではの地域コミュニティを基盤とした地域の見守り・支え合いや課題解決を進めるなど、地域の特性を生かした男女共同参画の推進体制の強化を図る必要があります。
また、市では女性センターを男女共同参画推進拠点として位置づけています。各団体やグループに対する情報提供や交流を促進し、男女共同参画推進に向けた基盤を強化するため、男女共同参画推進拠点施設として、女性センターの充実を図る必要があります。

「安全・安心な暮らしの実現」について
委員

基本目標2「安全・安心な暮らしの実現」について、老若男女の悲惨な事件が増加しています。課題の取組は。

事務局

令和3年度に実施した市民意識調査では、配偶者等からの暴力行為を受けた経験をみると、「心理的攻撃」については約5人に1人、「身体的暴行」は約6人に1人が“あった”としています。
しかし、配偶者からの暴力を受けた経験のある人の約70%はどこにも相談していない現状があり、その理由として「相談するほどのことではないと思った」と回答している人が半数近くを占めています。
支援につなげるために、まず相談につながることが重要であると考えます。取組としましては、相談に対するハードルを下げるということで、令和2年度から、期間限定ではありますがSNS(Line)相談を導入しました。SNSは若年層の多くが利用しており、その年代に対する訴求効果が高いと言われています。電話や対面で相談しづらい方が相談できるよう、今後も様々な相談の手段を検討していきます。

「男女共同参画の視点に立った各種制度等の充実」について
委員

基本目標3 方針9「男女共同参画の視点に立った各種制度等の充実」とありますが、各種制度とはどのような制度ですか。

事務局

各種制度とは、子育てや介護に関する支援です。令和3年度の市民意識調査では、女性が職業を続けていく上での障害として、男女ともに「家事・育児の負担」をあげた人が最も高く、女性80.9%、男性78.4%となっています。また、「病人・高齢者の世話」は女性が男性より13.8ポイント高くなっています。
ワーク・ライフ・バランスの推進とともに、多様なライフスタイルに対応した子育てや介護の支援を一層充実していきたいと考えています。
 

 

成果指標について
委員

基本目標1「あらゆる分野における女性の参画拡大」の進捗をはかる成果指標では、正規従業員の雇用のみが、目標値が男女均衡である50%になっています。男性の育児休暇取得率や女性管理職の割合などは、このままの推移でいけば10年後に達成しそうな目標で数値を出したように感じます。目標値なのであくまで理想は高く、男女均等の割合を目指すことが重要に思います。数値目標はどのような基準で決めたのですか。また数値目標を本来の理想とする目標数値まで上げることはできますか。

事務局

基本目標1の成果指標における女性割合の目標値について、委員仰せのとおり共同参画なら50%にすべきです。しかし、50%とした場合、現状値との乖離が大きく現実的ではない指標があるため、現状値から判断し、骨子案の数字としています。
また、審議会の女性割合や男性の育児休業取得率については、本市の他の計画等の目標値に合わせています。
行動計画を推進していく中で、目標値を達成した場合には、計画の見直しに併せ、目標値をあげることで、本来理想とする数値に近づけていきます。

 

 

委員

成果指標の「管理的職業従事者に占める女性の割合」の上昇が全体的な底上げにつながると思いますが、このことがどこまで皆さんに認識されているのかと思います。この成果指標を広めていくために、どこに対し、どのように取り組んでいくのでしょうか。

事務局

この成果指標は、計画の施策体系の「基本目標1 あらゆる分野における女性の参画の拡大」「方針1 方針の立案・決定過程への女性の参画の拡大」「(1) 企業・団体等における女性の参画の促進」の進捗状況を測るためのものです。したがって、関係部署と連携し、企業等に対して女性の管理職登用の周知等に取り組んでいくことになります。
 

委員

基本目標1 方針2 施策の方向(1)「雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保」に関して、「均等な機会」についての指標は複数ありますが、「待遇」について給与面での指標がまったくないのはなぜですか。経済的な指標は難しいかもしれませんが、きわめて重要だと考えます。母子家庭の貧困の問題や男女の賃金格差の是正を促す意味で、給与面での指標を取り入れる必要があるのではないでしょうか。

 

事務局

男女の賃金格差については、専門部会でも度々議論し、指標の項目に設定することを検討しましたが、今回は見送りとなりました。
しかし、委員ご指摘のとおり、男女の賃金格差は重要であり、男女共同参画の進捗を端的に示す指標です。賃金格差については、10年間の計画の見直しをする中で、引き続き成果指標の項目にできるかどうか研究していきたいと考えています。
 

委員

指標については、現行計画を通じてあまり変わらなかったものもあり、取り組みを進めているのに、どうして変わらないのかという思いがあります。

事務局

特に変わらなかったのは「地域の役員等に占める女性の割合」であり、この分野への支援に取り組んでいかないといけないと考えています。

委員

地域の役員等については、女性の意識が「会長」等になろうというところまで至っていないということがあります。また、女性が地域の会合等に参加できるように工夫するとともに、育児や家事などの役割を見直していかなければいけないと思います。
 

委員

地域の役員等の指標について、「会長」等だけでなく、「副会長」等も含めてはどうでしょうか。「会長」等に男性を立てる傾向があることもあり、「副会長」等も含めれば女性の参画が高くなるのではないかと思います。
 

事務局

「副会長」等の数の把握は難しい状況です。女性が参画しやすくなるように工夫をしていったり、モデルとなるようなケースがないと、「会長」等をやってみようという意識を持たれないと思いますので、少しずつ増やしていければと考えています。
 

委員

成果指標の目標値は10年後なのでしょうか。極端な話、5年後に50%でもよいと思っています。現実的にということもありますが、計画の名称のように、市民に向けて思いを伝えられるように、また、夢を与えられるように、目標値を高く掲げてもよいのではと感じています。仮に達成できなくても、誰も文句は言わないと思います。
 

事務局

10年間の計画ですが、途中で見直すことも考えています。また、これが理想の目標値ではなく、あくまで理想は高く持っていますが、まずはこれを目指していきたいと考えています。
 

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