Pick Up 金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館 フロアマップ

ピックアップ紹介

01 展示空間 Gallery Space

SANAAによる新しい展示空間の提案。
SANAAは、この美術館で展示空間との間に廊下を挟むことで展示空間を独立させ、その展示空間を自由に巡ることができる展示方法を提案しています。また、可動式間仕切りによって、交流ゾーンや企画展・常設展のエリアを自由に変化させることが可能です。最終的なデザインが決定されるまでSANAAでは膨大なスタディーが行われました。

02 市民ギャラリー People's Gallery 2004年10月9日-2005年3月21日

加賀友禅の手法を活かした、華やかな壁。
マイケル・リンは、この作品を製作する際に金沢に滞在して工房を訪ねるなど、加賀友禅の歴史や手法を調査しました。花模様は明るい光の差し込む美術館の休憩コーナーの壁一面を埋め尽くし、壁の前に置かれたSANAAデザインのロッキングチェアの表面にも同柄が施されています。この作品名が示す通り、美術館のオープニング展にあわせて製作され、展覧会終了後撤去される予定でしたが、とても評判が良かったので残されることになりました。

03 独立した展示室 Gallery

展示室の大きさに違いがあるのはなぜ。
今までの美術館では大部屋を間仕切りで仕切るのが主流でしたが、当館では様々な大きさの展示室を独立したボックスとして配置しています。これはアーティストに自分の作品にあった展示空間を自由に選んでもらうためです。

04 エレベーター Elevator

大人にも子供にも大人気!雲に乗っているようなエレベーター。
昇降路のないエレベーターで、開放的な吹き抜けを演出しています。油圧のシリンダー自体は細いけれど、その周りの円筒状のフレームで制震性を確保しています。

05 タレルの部屋 Blue Planet Sky

タレルの部屋でのんびりと金沢の空を堪能。
四季を通じて、「空の移ろい」を静寂と光の中で体験できます。季節や時間によって常に変化する空間を、時を忘れて楽しめますよ。

06 鏡面の床 Fioor

天井や床を見ると周りの景色が反射。
美術館内の天井や床は鏡面仕上げになっています。これは、外部の景色を内部にも引き込む工夫で、館内で外の雰囲気を味わえるように配慮されています。

07 外壁のガラス Wall

びっくりするほど透明な美術館。
美術館の外壁はすべてガラス。なんと122枚の曲面ガラスに囲まれています。「透明、明るい、開放的」が美術館の基本コンセプトとされたことから決められたデザインです。

08 迷路のような通路 Passage

迷路のような館内。向こうが見える一本道も…
展示空間を取り囲むように配置された迷路のような通路は、様々な表情や景色を見せる動線です。通路や展覧会ゾーンからも外構や中庭が見え開放的で気持ちのいい空間となっています。

09 緑の橋 Green Bridge

一年中緑の壁があるらしい。
白の世界の中に突然表れる緑の壁。元植物学者であるアーティストのパトリック・ブランによる作品で、一年を通して緑が見れるように考え作られています。

10 跡地の記憶 Memory

記憶をデザインに取り込む。
この美術館は、金沢大学付属幼・小・中学校の跡地に建てられました。当時の樹木を敷地内に再配置したり正門の石垣や記念碑を残すことで、記憶を新しいデザインに取り込んでいます。

関係者のみぞ知る ウラ話

金沢21世紀美術館 ココダケノハナシ 関係者だけが知る、ここだけのウラ話を一挙大公開。これであなたも21世紀美術館ツウ、ですよ。

当初、建物全体を貫く廊下は存在しなかった。

当初、展示空間の配置の仕方が異なり、複雑な動線となっていました。しかし、「迷路的すぎる」という声があがり、現在の全体を貫く廊下ができました。美術館のプロジェクト時の図面は、当時の出版物に掲載されています。

館内の通路幅は、場所によって異なっている。

美術品を運搬する際、ある程度の通路幅が必要になるため、大衆車(カローラ)が自走できるレベルの搬入動線が求められました。

タレルの部屋の座面に暖房!?

腰壁や床には、金沢城の石垣と同じ戸室石が使用されています。座面には電熱線が施され、冬の寒さを軽減してくれます。

外周の曲面ガラスにはこんなストーリーが。

施工者側からの提案で、曲面ガラスと平面ガラスの2種類のモックアップが作成されました。これはコストや施工難度の観点から提案されたものですが、検討の結果、当初の設計通り曲面ガラスが採用されました。

展示室では空の青さを感じる。

展示室の天井にはトップライトが設けられています。これは「室内でも空の青さを感じてほしい」という建設当時のキュレーターのこだわり。

床仕上げはメガストアと同じ!!

美術館内の床には、シールハードという仕上げ材が使われています。これは、フォークリフトなどを多く使うメガストアや大型工場の床にも使われているもので、人が歩けば歩くほど艶が出る、耐久性が高くメンテナンスフリーの塗料。建設当時には、実際にメガストアに足を運んでその質感を確認したそうです。

敷地の隆起は全て計算されている。

敷地内には4メートルもの高低差が存在します。一番低いところから美術館を見ると、下から見上げるようになってしまうので、マウンドをつくって視線を遮り、建物の威圧感を感じないように配慮されています。

壁の緑の種類は?

長さ13メートル、高さ5メートルの壁面が金沢の気候に適した約100種類の植物で覆われています。これらの植物は卯辰山をはじめ、周辺の山々で採集されています。一面が緑で埋め尽くされたその様子は、まるで大きな額縁に自然を描いたようなアートです。

あの細い柱、実は太さが違う。

館内の柱は9メートルピッチ内でランダムに配置されています。実は、その柱の太さはすべて同じではなく、窓際の柱は細く、エントランスホールなどの大空間では柱が太くなっています。

この記事に関するお問い合わせ先

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