Pick Up ショウワロマン
ピックアップ紹介
E1 銀行の面影と共に Memory of the bank

昭和4年の銀行建築を文芸館に
銀行時代の受付カウンターは幅を削った後にサロンの中央に配置。金庫はミニギャラリーへの重厚なエントランスとなり銀行の面影を残します。2階の五木寛之文庫は、五木さんご本人のプロデュースにより書斎のような落ち着いた佇まい。元会議室だった3階の文芸フロアは、構造梁を露出させた天井が創建時に近い状態の広間空間を再現しています。
E2 金沢文芸館 Kanazawa Bungeilkan

金沢文芸活動の拠点
金沢の文芸活動の拠点、発信基地である金沢文芸館。元々は昭和4年に銀行として建てられ、以降この界隈のランドマークとして親しまれてきました。簡略化された擬ルネサンス様式の建築で、変形した敷地に合わせて斜めに折れ曲がって建っています。ファサードはフリーズとコニースという水平の突帯が上下を2層に分けており、正面玄関の左右にはイオニア式の角柱付け柱が配されています。
F1 商いの歴史 History

ステンドグラスを再利用した喫茶店
藩政末期創業の輸入小間物商を営んでいた三田商店が、昭和5年に店舗として建築しました。洋品から雑貨、最新の電化製品と、ミニデパートのように種々のものを扱い、現在は絵と骨董品のギャラリーとなっています。「関西ステインド硝子製作所」の代理店をも務めていたため、その当時のステンドグラスを再利用した喫茶店も併設されており、まさに商いの歴史を感じさせる建築です。
F2 ファサード Facade

帝国劇場がモデル
交差点に面する曲線部に設けた正面玄関の左右にはコリント式柱頭飾り、玄関欄間にはステンドグラスがはめ込まれています。2階にバルコニー風の窓台を据え、窓頂部には持ち送りを装飾としてしつらえています。当時の帝国劇場をモデルにしたと言われており、外壁に特注品のスクラッチタイルを使うなど、細部にまでこだわりが見られます。