歩けるまちづくり推進

はじめに

金沢は、四百年以上に渡り、戦災、あるいは、大きな災害を受けることなく自然と人間が共生しながら、歴史、文化、伝統を継承しており、まちのいたるところに人々の暮らしが息づく細街路、広見、用水といった伝統的街路構造が数多く残されており、それらが金沢のまちの魅力を形成してきました。

金沢におけるモータリゼーションの進展は、慢性的な交通渋滞、生活道路への相当量の通過交通の流入などの交通問題、大気汚染等の環境問題、本来、道が有していた地域コミュニティ空間、賑わい空間としての機能の喪失など、様々な深刻な社会問題を引き起こすこととなりました。

今後、人口の減少や少子高齢社会が進展する中、持続可能な社会を実現していくためにも、まちを安全、かつ快適に歩くことのできる交通環境を整え、過度のマイカー依存の生活から脱却した人とまちと環境が共生できる“歩けるまちづくり”を推進していくことが必要不可欠です。

歩けるまちづくりは、「まちの主役は、まちに住む市民」の認識のもと、通過交通の抑制など交通環境改善施策を通じたコミュニティ空間としての生活道路の復権、また、金沢の特性(自然、歴史、文化、生活等)を生かしながら、人が自動車よりも優先された魅力ある歩行空間の創出などの歩行環境の改善を通じて、住みよいまちづくりを推進していくものですが、とりわけ、市民、事業者側からのまちを歩く意識の醸成、自主的な歩けるまちづくりへの取り組みが非常に重要です。

歩けるまちづくりに向けての市民・事業者・行政が一体となった多面的な取り組みは、安全で快適なまちづくり、更には、まちなかの定住を促進する契機になるとともに、都市機能の集積、相乗的な経済交流活動による中心市街地活性化を図り、ひいては、金沢市全体の個性豊かで住みよい都市環境の形成につながっていくものと考えています。

基本的な方針

1. 歩く人にやさしい交通環境

  • 歩行者に配慮した交通環境の整備
    道路形態及び地域の特性に応じて、通過交通の抑制、カラー舗装化等による歩行環境の改善、交通安全、公共交通の利便性向上など、歩く人にやさしい交通環境を整備していきます。
  • 歩行者に配慮した沿道等の周辺環境の整備
    バリアフリー化やユニバーサルデザインに配慮した歩行環境の確保、町並みの特徴を活かした道路修景など、沿道等の周辺環境の整備を通じ、歩けるまちづくりを推進します。

2. まちを歩く意識の醸成

  • 地域コミュニティの醸成
    まちを歩くことにより、道を大切にし、自らまちを知り、まちへの愛着を深めることで、地域コミュニティの醸成を図っていきます。
  • 過度のマイカー依存生活からの脱却
    自動車中心から公共交通を活用した歩けるまちづくりへの意識醸成を図っていきます。

3. まちの回遊性の向上

  • 回遊性の向上
    歩行者ネットワークの連続性確保など、歩行環境の向上を図るとともに、まちの賑わいを創出します。
  • 歩けるみち筋の指定
    金沢のまちの風情と良さを身近に感じて歩くことができる道を「歩けるみち筋」として指定し、その整備に努めます。

金沢市歩けるまちづくり基本方針

歩けるまちづくり協定の締結

歩けるまちづくり協定締結イメージ

歩けるまちづくり協定締結地区図

歩けるまちづくり協定に基づく交通規制のご案内

歩けるまちづくり協定に基づき、通過交通の排除、公共交通優先施策の推進のため、以下の交通規制を実施しています。

※長町武家屋敷地区規制区間について、近隣住民に限り、許可申請の上、認められた場合、通行許可証の発行を行っています。(申請先:金沢東警察署 3年更新)

歩けるまちづくり協定に基づくその他施策

・竪町商店街地区:歩行者専用道路規制の拡大(平日)

・横安江町商店街地区:金沢ふらっとバス此花ルートのうち、横安江商店街をフリー乗降区間化

・芳斎地区:自転車走行指導帯の整備

 

※横安江町商店街は、協定締結以前(昭和47年7月1日)から歩行者、自転車専用道路です。許可車両、バス以外の通行は不可ですのでご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

歩けるまちづくり審議会

条例

規則

この記事に関するお問い合わせ先

交通政策課
郵便番号:920-8577
住所:金沢市広坂1丁目1番1号
電話番号:076-220-2038
ファックス番号:076-220-2048
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