国外居住親族に係る扶養控除等の見直し
令和6年度から、国外居住親族に係る扶養控除の適用について、控除対象となる扶養親族の要件が見直され、日本国外に居住する30歳以上70歳未満の親族のうち、下記1~3のいずれにも該当しない方は扶養控除の適用対象外となります。
- 留学により国内に住所及び居所を有しなくなった方
- 障害のある方
- 扶養控除等を申告する納税義務者から、前年における生活費または教育費に充てるための支払いを38万円以上受けている方
国外居住親族の扶養控除対象および必要書類
国外居住 親族の年齢 |
扶養控除の対象/対象外 |
必要書類 |
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親族関係書類 |
送金関係書類 |
その他 必要書類 |
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16歳以上 30歳未満 |
対象 |
〇 |
〇 |
― |
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30歳以上 70歳未満 |
上記1~3のいずれかに該当する方に限り対象 |
留学により国内に住所及び居所を有しなくなった方 |
〇 |
〇 |
〇 ※留学ビザ等書類 |
障害のある方 |
〇 |
〇 |
〇 ※障害者手帳等 |
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扶養控除等を申告する納税義務者から生活費の支払いを38万円以上受けている方 |
〇 |
〇 ※38万円以上 |
― |
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70歳以上 |
対象 |
〇 |
〇 |
― |
※年齢は前年の12月31日現在で判定します。
配偶者控除、配偶者特別控除または障害者控除に係る必要書類
適用を受けようとする控除 |
必要書類 |
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親族関係書類 |
送金関係書類 |
その他必要書類 |
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配偶者控除、配偶者特別控除 |
〇 |
〇 |
― |
障害者控除 |
〇 |
〇 |
〇 ※障害者手帳等 |
「親族関係書類」とは
次の1又は2のいずれかの書類(これらの書類が外国語で作成されている場合には日本語の翻訳文も必要です)で、国外居住親族が納税者の親族であることを証するものをいいます。
- 戸籍謄本など、日本国又は地方公共団体が発行した書類及び国外居住親族の旅券(パスポート)の写し
- 外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類で、国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるもの(例:戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書等)
「留学ビザ等書類」とは
外国政府又は外国の地方公共団体が発行した次の1又は2の書類(日本語での翻訳文も必要です)で、その国外居住者である親族が外国における留学の在留資格に相当する資格をもってその外国に在留することにより国内に住所及び居所を有しなくなった旨を証するものをいいます。
- 外国における査証(ビザ)に類する書類の写し
- 外国における在留カードに相当する書類の写し
「送金関係書類」とは
次の書類(これらの書類が外国語で作成されている場合には日本語の翻訳文も必要です)で、納税者がその年において国外居住親族の生活費又は教育費に充てるための支払を行ったことを明らかにするものをいいます。なお、国外居住親族が複数いる場合は、各人ごとに送金関係書類が必要です。
- 金融機関が発行した書類又はその写しで、金融機関が行う為替取引により納税者が国外居住親族に生活費等を支払ったことを明らかにする書類
- いわゆるクレジットカード発行会社の書類又はその写しで、国外居住親族がそのクレジットカードを利用して商品の購入等に対する支払をしたことにより、その代金に相当する額の金額を納税者から受領したことを明らかにする書類
(例:クレジットカード利用明細書)
なお、本人又は代理人が一時帰国した際に生活費等を現金で国外居住者である親族に渡している場合などは、送金関係書類がないことになり、扶養控除等の適用は受けることができません。
「38万円以上送金関係書類」とは
「送金関係書類」のうち、納税者から国外居住者である親族各人へのその年における支払の金額の合計額が38万円以上であることを明らかにする書類をいいます。