金戸の井戸とモッコリ井戸

「金戸の井戸」は福久町の加寿（かすが）神社跡地（現在の瓊瓊杵神社の所有地）にある井戸です。昭和20年までの戦時中、この井戸の水を飲めば戦場へ出ても弾丸に当たらないと言われ、出征する人や息子に飲ませたいと、遠くからも人がきて武運を祈る姿が見られました。現在は、地域の歴史遺産として大切に保全されています。

「モッコリ井戸」は柳橋町の市杵嶋神社にある地下水の湧き出た井戸です。かつて柳橋町、法光寺町、百坂町の山手から横枕町、千木町一帯で水が湧き出ており、モコモコと盛り上がるような状態が「モッコリ水」と言われ、昭和20年頃までは飲料水や洗濯に使い生活の支えになっていました。近辺の道路工事や住宅造成が進むにつれ、モッコリ水の出が悪くなり、現在は水が涸れているが、ただ1つ当時のまま市杵嶋神社に残されています。

地域の貴重な歴史遺産として、地域の史跡巡りに利用され地域に親しまれています。地域の人たちで大切に保存され、清掃など保全活動を行っています。今後は、町会連合会でパンフレットや看板などを作成し情報発信していく予定です。