おおかみを退治したこま犬 2
ある日のことや。
「お、お尚さん。ど、どうか孫の命を助けてください。」
「こりゃひどい。いったいどうしたというのじゃ。」
女の子の手から血がぽたぽたおちておった。
「今思うてもおそろしいこっちゃ。ゆんべおおかみの奴が家の壁をくいやぶって寝間へ入ってきてな。この子の手に食らいつきおった。わしゃ、ばいたでおおかみの頭をこれでもかというほどにたたきつけてやった。もう必死やったわいね。」
ある日のことや。
「お、お尚さん。ど、どうか孫の命を助けてください。」
「こりゃひどい。いったいどうしたというのじゃ。」
女の子の手から血がぽたぽたおちておった。
「今思うてもおそろしいこっちゃ。ゆんべおおかみの奴が家の壁をくいやぶって寝間へ入ってきてな。この子の手に食らいつきおった。わしゃ、ばいたでおおかみの頭をこれでもかというほどにたたきつけてやった。もう必死やったわいね。」