地域運営交通運行費補助制度

1.目的

地域住民主体の交通ネットワークの図

 本市では、公共交通の不便な地域において、通院や買物など日常生活に必要な移動手段を確保するため、地域住民自らが交通をつくり・育て・守る、持続的な運行が可能な地域内交通の導入を進めています。その上で、既存の公共交通と連携し、誰もが利用しやすい公共交通ネットワークの形成を目指しています。

2.地域運営交通の概要

(1)対象区域

地域運営交通の導入を推進する「重点区域(公共交通重要路線を含まない地区)」のほか、まちなか区域を除く「一般区域」が対象です。

(2)運営主体(支援対象者)

  • 地域運営交通の運行経路に所在する町会連合会や町会、商店街等で地域交通の確保のために組織された団体で、地域交通計画※を策定し、計画に基づいて交通手段の運行を実施する自主運営団体が対象です。
  • 自主運営団体の区域の過半が「まちなか区域」「公共交通重要路線・金沢ふらっとバスの経路から直線で300m以内」に存しないことが必要です。
  • 自主運営団体への参画に当たっては、参画に係る団体内での意思決定と町会連合会の同意(町会、商店街等の場合)が必要です。(意思決定・同意を証する書面の提出が必要)

  ※地域交通計画とは、地域内で運行する交通手段、運行経路などを定めた計画です。

(3)運行経路(エリア)・目的地設定

  • 運行経路(エリア)は自主運営団体の区域内限りとし、区域内の目的地・目的施設や公共交通重要路線の駅・バス停へのアクセスを基本とします。
  • 運行経路(エリア)は既存の路線バスの経路と重複することはできません。
  • まちなか区域に目的地停留所(買い物、通院等を目的とした停留所)は設置できません。
  • 運行経路、停留所の設定に当たり、関係する交通事業者の同意が必要です。
  • やむを得ず、まちなか区域外の最寄りの総合病院に目的地停留所を設置する際には、「午前8時から10時までの運行」「既存路線バスの経路との重複が最小限」「降車専用」とします。

(4)運行形態・運行水準

  • 運行形態は、路線定期運行・路線不定期運行※・区域運行※があります。※利用には予約が必要です。
  • 運行内容は、運行日・便数・時間帯・ルート等の様々な組み合わせが考えられますが、持続的かつ安全な運行が可能な運営体制・資金計画とすることが必要です。
  • そのほか、運行する地域の状況(地形、道路条件、施設立地等)や地域住民の移動需要等を詳細把握・検討した上で、持続可能な運行形態・運行水準を設定します。
  • 運行内容の確定に当たっては、町会連合会の同意が必要です。(同意を証する書面の提出が必要。変更する場合も同様。)

(5)運行車両

地域の移動需要(想定するピーク時の輸送人員)などを踏まえ、利用する車両(マイクロバス、ジャンボタクシー、小型タクシー等)を設定します。

(6)料金(会費制・運賃制)

地域運営交通が担う役割、持続可能な運行を踏まえながら、路線バス、タクシーその他既存公共交通の運賃に配慮した料金体系を設定します。

3.支援制度と費用負担の概要

支援内容

・運行準備や運行計画等の作成に係る支援

・試験運行時の運行経費補助(最大2年間)

・本格運行時の運行経費補助(世帯数に応じて60%~80%)

[車両の運行に要する費用-会費・運賃収入]×補助率
100~249世帯 80%
250~999世帯 75%
1,000~1,999世帯 70%
2,000世帯~ 60%
※100世帯に満たない場合であっても、自主運営団体が複数の町会連合会又は町会で構成されるときは80%

〔重点区域〕
・公共交通重要路線に接続する場合 10%加算
・バス路線の便数が少ない場合等 10%加算

(自主運営団体の区域内に路線バス停留所が無い場合、又は、自主運営団体の区域内の路線バス(公共交通重要路線を除く)の停留所(過去3年度以内の廃止停留所を含む)と地域交通計画で定める運行経路から直線距離で300m以内にある路線バス停留所のそれぞれの過半の、平日9時~17時の路線バスの運行便数(片道)が8便未満の場合)

※補助率上限90%
・本格運行開始後5年度に限り、収入基準を10%から5%に緩和

〔一般区域〕
・世帯数に応じた補助率のみ
・収入基準は10%

 

費用負担についてのイメージ

費用負担の図

・収入が運行費用の10%(重点区域の場合、本格運行開始後5年度に限り5%)に満たない場合は、収入が10%(重点区域5%)あったものとして補助金を算出
・協賛金は収入に含めず、地元負担に充当可。ただし、毎年度精算後に黒字が生じた場合には、当該黒字額は翌年度の補助金交付申請の収支予算上「前年度繰越協賛金」として計上

4.取組地区

(1)内川地区「青竹号」

事業主体:内川校下町会連合会

運行内容:定期及び予約の運行により平和町等へアクセス

(2)大浦・川北地区「おおらっこ・かわきた号」

事業主体:おおらっこ・かわきた号運行委員会

運行内容:定時・定路線により、イオン金沢やイータウン金沢、医療機関等へ運行

(3)北部6地区「チョイソコかなざわ」

事業主体:湖南、薬師谷、三谷、花園、医王山、夕日寺の各町会連合会

運行内容:予約に応じ、乗合により森本駅周辺等へ運行

※上記いずれも当該地区の住民等で会員登録された方のみご利用いただけます。

この記事に関するお問い合わせ先

交通政策課
郵便番号:920-8577
住所:金沢市広坂1丁目1番1号
電話番号:076-220-2038
ファックス番号:076-220-2048
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