(県指定)柱根

有形文化財 美術工芸品:指定文化財
柱根(ちゅうこん)

柱根の詳細
出土 チカモリ遺跡
所在地 金沢市新保本5丁目48 金沢市埋蔵文化財収蔵庫
県指定文化財 昭和61年3月22日指定

チカモリ遺跡は、縄文時代後期後葉から晩期にかけての集落遺跡です。
柱根の出土総数は349点にわたり、保存状態が良好な57点(円柱11点、半截柱41点、板状材5点)が指定物件となっています。
とくに半截柱は、直径60〜90センチメートルのクリの巨木を縦に半分に割ったもので、切断面を外側に向けて直径約7メートルの円形に立て並べた環状木柱列(かんじょうもくちゅうれつ)を構成していました。環状木柱列の用途・機能については様々な意見があり、現在でも明らかになっていません。
柱根にのこる整形痕や目途穴(めどあな)、基部をめぐる紐かけ溝などから、当時の木工・搬送・構築技術を知ることができ、当時の集落の構造や社会構成、精神生活を考察するための重要な資料となっています。
昭和62年に国指定史跡チカモリ遺跡となった遺跡の中心部は、「チカモリ遺跡公園」として整備されており、環状木柱列などが復元されています。柱根は一部が保存処理されており、金沢縄文ワールドで展示されています。また、隣接する金沢市埋蔵文化財収蔵庫でも水中保管している状況を見学することができます。

上段:断面がカマボコ形になっているものやU字形になっている木柱がサークル状に配置されているチカモリ遺跡公園の写真、下段左:土が掘り起こされ大小の大きな穴が無数にあり、発掘作業に関わる調査員の方々が大きな穴に立っている発掘調査場所を写した写真、下段右:柱根の断面写真

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