一口メモ
みんなの感想「なぜ」、「ふしぎ」から 石川むしの会 徳本 洋
1.ミンミンゼミやヒグラシの声がしたのにぬけがらは見つかりませんでした
回答
セミは幼虫時代に住んでいた場所から、ずいぶん離れた場所へも飛んでいきます。それで鳴いていても、その場所に抜け殻が見つからないことは普通なのです。
2.朝だから鳴いてなかった
回答
セミは種類ごとに良よく鳴く時間が決まってますから、それを調べるとおもしろいですよ。
場所を決めて1時間ごとに10分間に鳴いている数を調べるというような方法で調べるとよく分かります。ヒグラシは朝と夕方によく鳴き、昼間は鳴きません。
3.オスがよく鳴いてメスが静かだったから不思議だった
回答
セミはオスだけがよく鳴く仕掛けを腹にもっています。コオロギやスズムシも鳴くのはオスだけです。ウグイスでもホーホケキョと美しい声で鳴くのはオスで、メスは低くジュッジュッとしか鳴きません。これらはみなオスがメスを引きつけようとしたり、なわばりを示したりするために鳴いているといわれています。どうしてオスだけなのでしょうね。
4.抜け殻がたくさんついていた木とそうでない木がかたよっていた
回答
セミの種類によって好きな木の種類というのがあるようです。メスはそういう木に多く集まりますから、その木に多く産卵します。すると卵からかえった幼虫はその木の幹を伝って地下に潜り、その木の根に多く集まることになるので、その木に抜け殻も多く付くことになります。
5.アブラゼミが多いと思ったら、ニイニイゼミが一番多かった。
回答
あまり広くない場所だけ見ると、場所によってはそのようなこともあるのです。ですから、このような調査では広い範囲で、たくさんの数をしらべることが大切になります。また、そのためには多くの人が互いに分担して、みんなの力で調べると少人数ではとでもできない、りっぱな結果を出せるのです。
6.前半にオスが多く、後半はメスが多かった。
回答
オスがメスより先に現れる。
オス成虫がメス成虫よりも早く出現する現象は昆虫やクモなどの小動物ではよく見られます。これは一つの母親成虫が産み出した多数の卵が集まったカタマリから同時に多数の幼虫がかえって出てきて育っていく場合でも、オス幼虫の方が先に成虫になるよいうことが起こるからです。そしてそのオスが、遅れて出てくるメス幼虫をまちかまえていて交尾の機会を狙うわけです。
7.脱皮のとちゅうでカラスに食べられているセミの幼虫を見つけた
回答
セミ幼虫が地下から地表に出てくる時刻はたいてい夜ですが、夜は体が乾きにくいし、鳥にも見つかりにくいので、幼虫にとっては安全な時間といえます。また幼虫は地表に出る数日前から地表近くにまできて、外へ出る機会をねらっています。兼六園のカラスはそれを知っているらしく、セミの季節になるとカラスが芝生をほじくって幼虫探しをするので、園の管理をする人が困っています。また、昆虫は体は小さいがとても数が多いので陸に住む鳥にとっては大切なエサです。水の中のプランクトンが魚の大切なエサであるのと同じなのです。