令和7年6月 金沢市名誉市民 故 谷口吉生氏 お別れの式
金沢市名誉市民 故 谷口吉生氏 お別れの式(6月26日)

昨年(令和6年)12月16日、87歳で亡くなられた金沢市名誉市民の建築家、谷口吉生(たにぐち よしお)氏(文化功労者)の「お別れの式」を執り行いました。
谷口吉生氏は、金沢出身の建築家、谷口吉郎氏の長男で、米国のニューヨーク近代美術館(MoMA)などの設計を手掛けた世界的建築家として、日本の建築界を長くけん引してきました。
幼少期の3年間、寺町にあった父 吉郎氏の生家に疎開し、十一屋小学校に通うなど金沢との縁も深く、その住まいの跡地には、2019年、吉生氏の設計による「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」が開館しました。
他に、父 吉郎氏と協働で手掛けた「玉川図書館」や、「鈴木大拙館」を設計され、本市の建築文化の発展に大きく貢献された功績をもって、令和4年に金沢市名誉市民の称号を贈呈しました。
お別れの式には、多くの市民が弔問に訪れました。
お別れの式の様子
お別れの式は、金沢市文化ホールの大ホールで執り行われました。



文化ホールのロビーには、谷口氏の経歴や建築作品を紹介するパネルが展示されました。弔問客は、谷口氏の偉大な功績をゆっくりと心に刻みながら、故人を偲んでいました。






金沢市長式辞

本日は、「金沢市名誉市民 故 谷口 吉生氏 お別れの式」にご参列をいただき、誠に有難うございます。
谷口先生は、昨年12月16日、87歳にてご逝去されました。
今、谷口先生のご霊前に立ち、金沢市長として、市民の皆様を代表し、心から哀悼の意を表しますとともに、衷心より感謝を申し上げます。
先生は昭和12年に本市の(第1号の)名誉市民でもあられました建築家の谷口吉郎氏の長男として東京でお生まれになり、戦時中は父・吉郎氏の故郷である、金沢に疎開していたことがございました。昭和54年に吉郎氏の後を継ぎ「谷口建築設計研究所」の所長に就任され、先生が設計した建築作品は建築するまちの歴史や自然、地形との調和を大切にし、まちに溶け込んだ建築と高く評価をされております。
本市においては、吉郎氏と協働で設計された「金沢市立図書館(現・金沢市立玉川図書館)」、先生の作品としては「鈴木大拙館」と「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」を手掛けられました。
特に「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」は寺町の吉郎氏の生家であった土地において、先生が設計された建築作品であり、開館後は名誉館長として、後進の育成や建築文化の継承に大いにご貢献をいただきました。
令和3年には日本の建築文化の向上発達に特に顕著な功績により、文化功労者として顕彰されました。これを受け本市としましても、これまでの輝かしいご功績に加え、本市の建築文化の振興・発展に貢献をなした功績は極めて大きいことから、令和4年1月20日に「金沢市名誉市民」の称号を贈呈させていただきました。
このように、先生が金沢の建築界に残した足跡は計り知れない大きな財産であり、先生のご意思は今後も本市の指針として受け継いでいくものであります。
谷口先生、改めて、先生が築いてくださいました、建築文化の礎をしっかりと将来に引き継いでいくことをお誓いいたします。
ここに、先生の偉大なご功績に感謝を申し上げますとともに、本市の建築文化の継承とさらなる発展に金沢市長としてさらに尽力していく所存であります。
有難うございました。
令和7年6月26日 金沢市長 村山 卓
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