大野庄用水
延長
約10.2キロメートル
完成年
不明
成り立ち
灌漑、物資運搬、防火、防御、融雪などの多目的用水だが、金沢城築城に大きな役割を果たしたと伝えられ、伝承として尾山御坊時代からの存在もうかがえる用水である。旧宮腰(金石港)から大量の木材を運んでいたことから、御荷川(または鬼川)とも呼ばれていた。古道木揚場(中橋町地内)より下流からは木曳川となり、旧戸板村・旧鞍月村・旧大野村・旧金石町を灌漑している。
現在
犀川桜橋の上流右岸地点で取水している。長町武家屋敷周辺では土塀沿いを流れ、その流れは今でも屋敷内庭園の曲水に利用され、時折、ホタルも見かけられる。また用水沿いの縁台に鉢植えを飾っている家もあり、その風情は金沢の伝統景観そのものである。