令和4年度第2回金沢市男女共同参画審議会

開催概要

会議の方法

・会議の開催に代えて、文書による審議を実施
・金沢市男女共同参画審議会の各委員に対し、文書により会議資料を送付し意見書の提出を依頼

スケジュール
9月 7日(水曜日) 事務局から各委員に審議会資料を送付
9月15日(木曜日) 各委員から事務局へ「意見書」の提出

出席者の一覧
委員
  • 荒木 友希子
  • 石野 晴紀
  • 坂上 牧子
  • 坂本 修一
  • 高木 照子
  • 田中 純一
  • 長谷川 由香
  • 長谷部 徳子
  • 浜崎 泰彦
  • 藤田 真衣
  • 松岡 理恵
  • 八子 理子
  • 安嶋 弘子
  • 矢野 典子
  • 山本 栄史
  • 吉田 和夫

 

資料

「次期金沢市男女共同参画推進行動計画」の施策体系等について

議事録

資料1 行動計画案(施策体系)について
委員

資料1行動計画案(施策体系)基本目標1.方針1「方針の立案・決定過程への女性の参画の拡大」について、方針の立案決定の一番上に来るのは、地域団体より企業・団体の方が良いのではないか。
掲載順は関係ないと分かりつつも、一番目に付きやすいところに来るのは、ボランティア的なPTAや町会より、より多くの人が関わっていて生活に直結する仕事関連の方が適切ではないか。

事務局

委員ご提案のとおり、企業・団体等における女性の参画の促進を一番上に位置付ける。

委員

資料1行動計画案(施策体系)について、性の多様性に関する困難(性的指向・性自認に関する困難)な状況に置かれた人々への支援を、この「行動計画案(施策体系)に明示して位置づけること。そのために、

(1) 「施策の方向」V-4-(4)の末尾に対応する基本目標等として、「3.10(2)」を追加すること。

(2) 方針「10 多様な文化の尊重及び理解の促進」を「10 多様な【性や】文化の尊重及び理解の促進」と補足修正すること。

(3) その方針に対する施策の方向として、「3.10」に項目「(2)多様な性の尊重と啓発・支援の促進」を追加すること。

(理由)
パートナーシップ宣誓制度やLGBT相談など、金沢市も多様な性を尊重した人権・ダイバーシティ施策を近年進めており、それぞれ着実に利用されているが、この「行動計画案(施策体系)」の中ではどこに該当するのか、明示されていない。

なお、野々市市は、令和4(2022)年度からの「野々市市第3次男女共同参画プラン」の中で「課題・施策の方向」として、「多様な性や文化への尊重及び理解促進」(1)性の多様性への理解促進(2)多様な文化への理解促進、として項目に掲げています。

時代の変化と市民のニーズを踏まえて同様に明示すること。

事務局

性的少数者への支援については、2.-6-(2)に位置付け、「高齢者や障害のある人、外国人、性的少数者等、多様な人々に対する支援」とする。

委員

資料1行動計画案(施策体系)基本目標1.方針3「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)等の実現」について、特に文言修正を求めるものではないが参考として意見する。
新しい行動計画案のこの項目について、安心して子どもを預け仕事ができる環境整備を強化するため、「保育の充実」に関する要素をもっと盛り込むべきではないかと考える。
参考資料1-4に「放課後児童クラブ受入人数」の目標値があるが、これだけを達成すれば勤労者の子育て世帯(特に働く女性)にとって万全の環境とは言えない。
検討内容を挙げるとすれば、延長保育や休日保育、一時預かりなど、働く子育て世帯(特に働く女性)がより利用しやすい条件に整備すること。また、費用負担の軽減につながるよう助成すること。
【例】
・かなざわ子育てクーポンの更なる周知と内容の拡充
・休日保育に対応する施設をもっと増やす
・利用者の負担軽減に繋がるよう一時保育料金を助成する

事務局

今後、担当課と協議し検討する。

 

資料2 行動計画案(めざす社会と基本的視点)について
委員

資料2、基本的視点の「ジェンダー平等の推進」に平等な立場で参画できることに加えて、「リーダーシップの機会の確保」の考え方も付け加えるのはどうか。
社会活動等に平等に参画できる場・機会の創出だけではなく、あわせて、リーダシップをとる機会を増やすことが、女性のエンパワーメントの促進につながると思う。
【例】
固定的な性別役割分担を前提とする社会のシステム慣行を見直し、あらゆる社会活動に皆が平等な立場で参画できること、あわせて、平等なリーダシップの機会を確保すること。

事務局

基本的視点は、次期行動計画の全ての施策を策定する際の判断基準であるとともに、施策を実行する際に重視する点となる。
「リーダーシップの機会の確保」の考え方は、基本目標1.の方針1「方針の立案・決定過程への女性の参画の拡大」で取り入れる。
 

 

委員

次期男女共同参画推進行動計画については、SDGsのゴール5について意識していると思われる。あわせて、ゴール4の「質の高い教育をみんなに」の概念を盛り込むことはできないか。ゴール4のターゲットにも下記図のように、ターゲットにおいて、ジェンダー平等においての教育の重要性に触れている。

SDGsにも掲げられるジェンダー平等の達成には、政治や労働市場などの取組みが欠かせないと同時に、教育も重要な役割を担う。ジェンダーバイアスを浸透させる可能性、問い直す可能性の両方を兼ね備える教育。現行の教育現場・実践にどのような課題があるのかを突き止め、改善していく、この繰り返しは重要だと思う。
今後、金沢市は、ジェンダー平等の推進において、大人だけではなく、これから未来を生きていく子供たちにもきちんと、積極的に働きかけていくということを行動計画に盛り込み、内外にアピールし、実践していくことが重要だと思うがどうか。
例えば、基本的視点に下記のように加えるなど。
「ジェンダー平等教育の推進」
幼少期から、その後の教育現場においてジェンダー平等についての理解を深めるための教育を積極的に行っていくこと。


 

SDGs

事務局

次期行動計画の策定・推進にあたりSDGsのアジェンダの概念を盛り込み、発信することを検討する。

 

委員

新計画の「基本的視点」として「人権の尊重」「ジェンダー平等の推進」「女性のエンパワーメントの促進」を掲げていることは、SDGsの目標5を踏まえており、大変重要かつ有意義なことと思う。それらを十分に生かすために、次の【 】内を補足すること。
・人権の尊重 
性別【や性的指向・性自認】による差別的な扱いを受けず、一人ひとりの人権が尊重されること
・ジェンダー平等の推進 
固定的な性別役割分担【や男女の性別2元論】を前提とする社会のシステム慣行を見直し、
あらゆる社会活動に皆が平等な立場で参画できること
・女性のエンパワーメントの促進
【すべての】女性が自らの意識や能力を向上させ自己決定の力を身につけ、政治的、
経済的、社会的、文化的に 力をもった存在になること」

(補足の理由)
1点目:【や性的指向・性自認】について
(1) ジェンダーという言葉は、今日国際的には単に男女の別だけでなく、性的指向や性自認も含めて使われるようになっている。しかし日本では、この言葉になじみが薄いこともあり、訳語としての性別という言葉が、単に男女の別と矮小化して理解されがちである。本計画においてカバーすべき内容を誤解なく的確に伝え、計画の着実な実現を目指すために、この補足が必要。
(2) 国連は性的指向や性自認に関する差別を解消する取り組みを進めており、 たとえばILOはUNAIDS/UNDPとともに2015年に下記の資料を刊行し、職場での LGBTQ+への差別の解消を求めています。 ILO/UNAIDS/UNDP. 2015. 'The promotion of LGBT human rights in the workplace' 
https://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/---americas/---ro-lima/---ilo-brasilia/documents/publication/wcms_427588.pdf
(3) 政府の「第5次男女共同参画計画」において、性的指向・性自認の語もキーワードの一つとして示され、性的マイノリティへの差別の解消や理解の促進を求めています。

2点目;【や男女の性別2元論】について
新計画案で「1 めざす男女共同参画社会」として「多様な生き方が選択できる 誰もがいきいきと輝ける社会へ」を掲げている。これを実現するためには、「固定的な性別役割意識」の見直しだけでは不十分である。だれも「自分らしく」生きることができ、また性別2元論では「取り残され」てしまう「性の多様性」についても社会的包摂がなされることが必要である。
3点目:【すべての】について
(1) 一部の女性だけのエンパワーメントではこの計画の意味がなく、とりわけ脆弱な環境に置かれている女性を含め、すべての女性のエンパワーメントにつなげることが重要です。
(2) 施策体系において、DVや性暴力の被害者やひとり親家庭など、脆弱な環境に置かれている女性をエンパワーメントするさまざまな施策が掲げられており、「誰も取り残さない」計画であることを明示するためにも、「すべての」と補足してください。
(3)SDGsの目標 5は「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う 」となっており、「すべての」を明記しています。
 

事務局

基本的視点については、わかりやすく簡潔に表記したいことから、下記のとおり補足する。
・人権の尊重 
   性別【等】による差別的な扱いを受けず、一人ひとりの人権が尊重されること

・ジェンダー平等の推進 
補足なし

・女性のエンパワーメントの促進
【すべての】女性が自らの意識や能力を向上させ自己決定の力を身につけ、政治的、  経済的、社会的、文化的に 力をもった存在になること

また、基本的視点に盛込めなかった部分については、本編で盛り込むことを検討する。
 

参考資料1-1 論点整理(現状)について

委員

金沢市での女性の就労状況を全国と比較していますが、同規模以上の市(あるいは中核市・政令市全体)と比べなければ、金沢市の実態・特徴はよくわかりません。金沢市の現状を的確にとらえ「論点整理」のデータとして用いるためには、そうした比較による数値を(も)掲げるべきです。

事務局

ご意見として承る。

 

参考資料1-4 論点整理(数値目標)について
委員

基本目標2. 市審議会等における女性の参画については、希望者が託児できるような態勢にし、広く告知することで取り組みが進むのではないか。

事務局

今後、担当課と協議し検討する。

委員

基本目標2.市の管理職に占める女性割合等について、民間、例えば、女性社長の割合や、この何年かの女性起業家の割合などを加えるというのはどうか。

事務局

次期行動計画の数値目標に、管理的職業従事者に占める女性の割合を含めることを検討する。

参考資料2-1 行動計画概要について
委員

1)「社会情勢の変化」に、「パートナーシップ制度導入自治体数
2(H22年11月5日)→ 金沢市を含め224(R4.7.1)
出典:全国パートナーシップ制度共同調査:渋谷区・虹色ダイバーシティ
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kusei/shisaku/lgbt/kyodochosa.html」
を加えること。

2)「国・県の動向」を「国連・国・県の動向」とし、
「ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを目標5として掲げたSDGsの策定」を含めること。

(理由)
1)について
・2015年に日本で初めてパートナーシップ制度を導入する自治体が現れ、その後、金沢市も含め、多くの自治体がパートナーシップ制度を導入したことは、性的指向・性自認に関する国際的な人権保護の動きに沿ったものであり、同時に日本の人々の意識の変化を反映している。現計画策定時には想像できなかった大きな変化であり、是非含めること。
2)について
・金沢市は「SDGs未来都市計画」を策定し、また2020年に内閣府より「自治体SDGsモデル事業」に選定されており、SDGsを積極的に推進することが期待され、市の公約としている。
・「男女共同参画に関する国際的な 協調及び貢献」を施策の方向性として掲げることとも対応して、SDGsの明示が必要。
 

事務局

1、2ともに次期行動計画の本編で盛込むことを検討する。

委員

現行計画の基本目標3.課題2「自営の商工業や農林水産業における女性の活躍促進」について、専業農家の場合、男性が主・女性が従の場合が多いが、女性の能力や発想には高いものが多いのに発揮できていない。女性がもっと意見を出しやすい環境が必要だ。

事務局

今後、担当課と協議し検討する。

この記事に関するお問い合わせ先

ダイバーシティ人権政策課
郵便番号:920-8577
住所:金沢市広坂1丁目1番1号
電話番号:076-220-2095
ファックス番号:076-260-1178
お問い合わせフォーム