金沢ならではの武家文化

長町の特徴
長町武家屋敷群地区は、金沢城の南西、犀川の北にあり、鞍月用水と大野小用水に挟まれた場所に位置し、今も伝統的な建造物や庭園が数多く残っています。
また、武家地の名残として敷地正面、玄関脇などに見越しの松を有する家も多く、地区内に残る庭園、庭木は、旧市街地に残る他の武家地の緑量を大きく上回っており、緑豊かなまちなみを生み出しています。
土塀沿いを流れる金沢で最も古い大野庄用水の流れは、今でも屋敷内庭園の曲水に利用され、時折、ホタルも見かけられるなど、特徴ある景観がみられます。



長町の伝統的な建造物
藩士の邸地であった長町武家屋敷群地区では、今も土塀で囲まれた武士系の伝統的な建造物が残っています。
藩政期から残る武士系の住宅では、屋根の勾配だけは変えられていますが、三角の妻壁や松の木が土塀の上から見える形態で残っており、屋敷構えも家も平士級の武家屋敷の特性が良く現れています。



冬の風物詩 ~土塀の薦掛け~
毎年12月上旬になると、浸透した水分の氷結による損傷や、付着した雪による土の剥がれを防ぐために、土塀に稲わらでできた薦(こも)を掛ける作業を行っています。
3月上旬に薦外しを行うまでの期間限定で見ることができるため、雪吊りと合わせて金沢の冬の風物詩となっています。


